INFORMATION



@2022年10月30日(日) シンポジウム「甦る中村弥六 布引丸事件」を開催します。

【シンポジウムの目的】
中村弥六研究会(2017年4月設立)は、日本学術振興会の科学研究費の助成を受けて、明治期の政治家である中村弥六の出身地である長野県伊那市高遠に残された中村に関する史料を高遠町歴史博物館等の協力を得て調査し、さらに国内やフィリピン・中国においても関係史料の調査を計画しています。本シンポジウムは中村弥六や布引丸事件にアクチュアルな視点から焦点を当て、私たちの公的な共同研究の成果の一端を社会的に還元するはじめての試みです。
中村弥六は1899(明治32)年7月に発生した布引丸事件―フィリピン革命運動支援のための武器弾薬と日本人志士・軍人を載せた布引丸が東シナ海で遭難した事件―に関与しましたが、革命資金横領の疑いを掛けられ日本政界を揺るがす一大スキャンダルに巻き込まれました。中村弥六と布引丸事件については、その後も虚偽情報が流布し今日においてもその実像が明らかになっていないと言えます。
今回のシンポジウムは、中村弥六が遺した『布引丸事件秘録』(伊那市創造館・高遠町歴史博物館等所蔵)などの関係史料や犬養毅、宮崎滔天、マリアーノ・ポンセ、孫文などの事件関係者の記録や当時の新聞などメディア史料により、中村弥六と布引丸事件を再検討しその実像に迫ることを目的としています。そして、初のシンポジウムを高遠町で開催できることを大変な喜びとしています。

(1) 日時: 2022年10月30日(日) 13:30~16:30
(2) 会場: 伊那市高遠町総合福祉センター「やますそ」
(3) 定員: 50名(一般公開)
(4) 参加費: 無料
(5) 問い合わせ先: 高遠町歴史博物館(TEL 0265 94 4444 ・e-mail t-rhk@inacity.jp)
(6) オンライン視聴(ZOOM)はこちらから
   Zoomミーティングに参加する

   https://seijo.zoom.us/j/7177069337?pwd=V05NN1dSRnRPWXFtMkVoQld2bmFjUT09

   ミーティングID: 717 706 9337

   パスコード: 127815

【主催】 中村弥六研究会(代表:髙綱博文 日本大学名誉教授)
      科学研究費助成金基盤研究C-研究課題「グローカルヒストリーの中のアジア主義者・中村弥六-未公開資料に基づく基礎的研究」(研究代表:趙軍 千葉商科大学教授)
【共催】 伊那市教育委員会・高遠町歴史博物館
【後援】 上伊那郷土研究会・高遠町郷土研究会
【協力】 伊那市創造館・高遠町図書館


【プログラム】

・13:30~13:40 開会趣旨挨拶  (髙綱博文 日本大学名誉教授)
・13:40~14:00 基調講演「高遠から見るアジア―アジア主義者としての中村弥六」 (趙軍 千葉商科大学教授)
・14:00~14:30 報告①「メディアの中の布引丸事件・中村スキャンダル事件」 (金山泰志 同朋大学講師)
・14:30~15:00 報告②「つくられた中村弥六像」 (木村実季 中村弥六研究会会員・佐野実 国士館大学講師)
・15:00~15:10 休憩
・15:10~15:40 報告③「晩年の中村弥六と中国―梅屋庄吉・王大楨関係史料を中心に―」 (円谷裕美子 中村弥六研究会会員・片倉芳和 同)
・15:40~16:10 報告④「高遠町による中村弥六関係史料の保存と継承」 (福澤浩之 高遠町歴史博物館学芸員)
・16:10~16:25 参加者との質疑応答
・16:25~16:30 閉会挨拶


@本研究会の研究プロジェクトは下記のように科学研究費助成事業の助成を受けることになっています。

研究種目名:基盤研究(C)(一般)
課題番号:21K00876
研究課題名:グローカル・ヒストリーの中のアジア主義者・中村彌六―未公開資料に基づく基礎的研究
補助事業期間:令和3年度~令和5年度
研究代表者:千葉商科大学教授 趙軍