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建学の精神と教育の理念

創設者 遠藤隆吉

 千葉商科大学は、昭和3(1928)年2月に文学博士・遠藤隆吉が東京府下西巣鴨町(現在の東京都豊島区西巣鴨)に創設した巣鴨高等商業学校が母体となっています。その後、昭和19(1944)年3月に巣鴨経済専門学校と改称しました。昭和20(1945)年4月、戦災により全校舎を焼失したため、同21(1946)年8月、現在の千葉県市川市国府台に移り、同25(1950)年4月、千葉商科大学と改称しました。

 遠藤隆吉は、建学の趣旨について次のように述べています。

「能力を外にして長幼の序を認め、為にする所なくして人格の光を仰ぎ、天道の自ら至るを恐れ人倫の當に依るべきに従う。人類を一視して其の幸栄を増進し、有用の学術を修め質実の気風を養い、適く所として其の天職を完うせんとす。」

 ここでは、「常に礼を忘れず、奥ゆかしい気持ちを持ち、全ての人間の人格を尊重し、人間として行うべき道を外れないようにする。その上で、自分と他人の幸福の増進に力を注ぎ、学問は自己と社会のためになるものであることを理解して勉学に励む。気風は堅実を第一とし、困難を克服する旺盛な精神をもって自分の職分に忠実に従事し、自己の向上と社会の発展に寄与しなければならない。」ということを述べています。

 遠藤隆吉は、巣鴨高等商業学校設立当時の商業道徳の頽廃を嘆き、実業家として世に立つ者に商業道徳を身につけさせ、武士的精神を注入することが急務であると指摘しました。商業は、人と人との交流であり、未知の人と国や民族を超えて交流するには、相手を信頼し、約束を守る倫理が存在しなければなりません。ここでいう武士的精神とは、新渡戸稲造のいう武士道、すなわち相手を慈しむ心、仁であり、それは相手への信頼に繋がるものです。

また、遠藤隆吉は、教育の理念について次のように述べています。

「教育の要は、人の大なるを知り、人をしてその大なる所以の者を知らしむるに在り。また人に接するの第一義なり。」

 これは、「教育者は、人間の偉大さを深く認識していることが重要である。その上で、教育を受ける者に対し、人がなぜ偉大であるのか、また、どうすれば自分が人としてその偉大さを発揮できるかを理解させるよう指導しなければならない。このことは、広く社会において人と人が接し合う上で最も基本となるものである。」という理念を表しています。

 このような建学の精神と教育の理念に基づき、本学が目指しているのは、適材適所の天職教育です。天職教育とは、「学術・質実・人倫」の三教育を通じて、人間愛の高い理想のもとに現実の天職を完うする人物、総合的視点から個別科学を見ることのできる人物、すなわち「治道家」を育成することです。この理念を受け継ぎ、実社会に役立つ学問である「実学」を通して新しい時代の治道家を育成することが本学の使命であります。

理念 イメージ図

商経学部

豊かな教養とコミュニケーション能力を養うとともに、商学、経済学、経営学、会計学などの専門知識を学び、さらに自ら問題を発見してその解決策を見いだすことのできる能力をもった人材の育成をめざしています。

政策情報学部

従来の学問の枠組みにとらわれない総合的・多元的な学習によって、時代の変化に即した問題発見とその解決をめざす実践的な知識と手法、同時に情報関連の知識と技術を身につけた人材の育成をめざしています。

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