2015.09.10 UP

グローバル時代の社会人基礎力を身に付ける

CUCサマープログラム 学生サポーター

社会は急速にグローバル化し、海外で働くことや日本にいても海外の人々と仕事をする将来は、もう特別なことではありません。
グローバル時代の社会人には語学力やコミュニケーション力が不可欠です。このような社会人としての基礎力を身に付けるため、国際センターでは国際交流や海外留学など学生時代に海外と関わり持ち、経験することができるさまざまなプログラムを用意しています。
なかでもキャンパス内で世界各国の留学生と交流ができる「CUCサマープログラム」は、毎年数多くの学生が参加する人気のプログラムです。

留学生の日本滞在を全面サポート

2011年から毎年夏に開催しているCUCサマープログラムは、本学の海外協定校から招いた学生が日本の政治・経済、文化・芸術などを学ぶとともに、本学の学生が海外の学生との交流を通じて、語学力やコミュニケーション力を高めることを目的としています。
2015年度は米国、カナダ、ロシア、インド、インドネシア、韓国、中国、ベトナム、台湾の9か国・地域から52名の留学生が来日し、7月12日から15日間に亘り開催しました。本学の学生は留学生のサポーターとして、学習やフィールドワーク、フリータイムの観光などを全面的にバックアップします。サポーター登録した学生は約180名。その中で7名がリーダーとして全体をまとめました。

  • サマープログラム2015
  • サマープログラム2015

来日前から交流、準備を通じて自国の文化も再発見

サポーターは来日前から留学生と連絡を取り合い、質問に答えて心配や不安を和らげたり、留学生からの要望を聞いて自由行動のプランを検討し、留学生を迎える準備を進めてきました。また、留学生の浴衣体験では自分たちが着付けをしてあげられるように、事前に地域の方々から浴衣の着付けを習い、繰り返し練習を行ってきました。CUCサマープログラムはサポーターにとっても自国である日本文化の良さを再発見するよい機会になっています。

  • ミーティング
  • 着付けの練習

留学生と共に行動することで、国際感覚を養う

CUCサマープログラムで留学生は平日の午前中に講義を受けます。午後は国内有数の企業見学、伝統工芸の体験、地域の高校生との交流イベントなど、さまざまなアクティビティに参加し、週末は自由行動で、サポーターが東京近郊の名所を案内したり、ショッピングにも出かけました。
サポーターはいずれも留学生と一緒に行動するため、海外の学生と同じ教室で英語で行われる講義を聞きながら、海外留学の雰囲気を味わったり、観光をしながら互いの文化や歴史について話したり、言葉を教え合って交流を深めました。
コミュニケーションはほとんど英語です。伝えようにも伝わらないもどかしさ、文化や習慣の違いに戸惑う時もありました。しかし、異なる価値観を理解して相手と向き合うことが、グローバル社会に求められる人材です。CUCサマープログラムを通じて、サポーターはその大切な国際感覚を養うことができました。

  • 講義
  • 風鈴絵付け体験
  • 観光

語学力、コミュニケーション力の向上をめざし海外へ

CUCサマープログラムでサポーターを経験した学生は、海外協定校で同様に実施される国際交流プログラム(交換プログラム)に参加できる利点があります。
CUCサマープログラムの参加を機に、留学生とのコミュニケーションを経験し、「もっと英語が話せるようになりたい」「自分も海外の文化を知りたい」といった、海外に目を向ける学生が増え、今度は自分が留学生として海外に飛び立とうとする意欲的な学生が増えました。
文化的背景が異なる海外の学生との交流が、語学に限らず学習の選択肢も広げています。サポーターを経験した学生は、世界中にできた友だちとの交流を続けながら、国際人として活躍する将来の夢に向かって、語学力、コミュニケーション力の更なる向上をめざします。

サマープログラム2015

学生の声

渡邊さん

CUCサマープログラムは、いろいろな国の学生と友だちになり、多様な文化に触れるチャンスです。英語が話せればコミュニケーションが取りやすくなるので、日頃から映画を見たり、スマートフォンの言語設定を英語にするなど、身近なところから英語に慣れる環境作りをしています。また、英語に限らず、外国語は発音も大事で、簡単な文章でも発音が悪くて通じないことがあり、発音もしっかり勉強しなければならないと感じています。
それでもコミュニケーションは上手に話すことより、伝えようとする気持ちがあれば、相手はしっかり話を聞いてくれるので、積極的になることが重要だということが分かりました。

商経学部商学科 渡邊里菜(千葉商科大学付属高校出身)

楠さん

ESS(英会話研究部)の先輩に勧められ、CUCサマープログラムに参加しました。海外の学生との会話に英語が必要なことはもちろんですが、アジアの学生の中には日本語も話せる人が多いことに驚きました。
今まで英語に対しては勉強させられているという感覚がありましたが、CUCサマープログラムを経験して、外国人とのコミュニケーションには必要なものだと分かり、自ら勉強したいと思うようになりました。
楽しかったことは、インドネシアの学生を引率し、東京を観光したことです。実は私も初めて行くところばかりで、何度も道に迷ってしまいましたが、それもいい思い出です。

人間社会学部 楠 佳憲(富里高校出身)

担当教員の声

CUCサマープログラムで海外の大学生と交流する経験は、たとえ外国語が不自由でも、その気になればコミュニケーションが取れるということを実感し、もっと外国語を勉強しようという動機づけになっています。
CUCサマープログラムを通じて、言葉や文化の違いに戸惑いながらも一生懸命交流し、どんどん積極的になっていく様子に、学生の成長を見ることができます。参加者も年々増え、また、これをきっかけに自分たちも海外で学ぼうという学生も増えました。留学や海外で仕事をすることを自分のこととして考える学生が多くなっているのは、嬉しい変化です。

国際センター長・国際教養学部 教授 高橋百合子

高橋百合子 教授

卒業生はいま

海外で働くことや、国内にいても外国語を使って仕事をしたり、外国人とコミュニケーションをするのが当たり前の社会で、CUCサマープログラムを経験した多くの卒業生がグローバルに活躍しています。タイの大学で学生や社会人に日本語を教えていたり、旅行会社でツアー企画などを担当していたり、外国人に人気の高い都内のホテルでお客様をもてなすなど、さまざまな業界で学生時代に培った語学やコミュニケーションのスキルを発揮しています。

国際センターとは

本学学生の国際人育成を推進する部署。海外の大学との協定締結、交換留学生の派遣及び受入、海外留学や語学研修プログラム、国際交流イベントの企画・運営などを行います。語学力検定や海外プログラムに関するさまざまな情報提供、学生からの相談にも応じています。