2015.11.26 UP

グローバルに活躍する社会人をめざす

国際教養学部 2年次必修短期留学に向けて

グローバル化の波は、すべての個人や企業が無縁とは言い切れないほど進展しています。日本企業の海外進出に限らず、海外企業の国内参入、外国人観光客の増加などに対応し、日本にいながらもグローバルなビジネスのニーズは高まる一方です。
このグローバル化時代を生き抜くために、企業が求めるのは異文化を理解し、外国人とコミュニケーションができる人材。2015年4月に開設した国際教養学部の学生たちは、「世界で働く」「世界と働く」「世界をもてなす」のコンセプトの下、このような社会の要請に応える力を身につけるべく学んでいます。

カルチャーショックをモチベーションに変える海外研修

2015年4月2日、入学式を終えた国際教養学部の1年生が、スーツケースとともにバスに乗り込み、向かった先は成田空港。入学初日に海外研修先の中国・上海へ旅立ちました。
言葉や文化の異なる国で受けたカルチャーショック、日本を外から眺めて見えたもの、その経験から自分がこれから勉強すべきことは何かを知り、4年間の学びのモチベーションを高めます。
いきなりの海外研修だけでなく、同学部は革新的な教育プログラムを用意しています。自国である日本をより深く理解するために行う国内フィールドワーク、短期集中で段階的に学べるクォーター制の導入、そして、2年次には海外短期留学を全員必修としているのも特長です。

  • 上海フレッシュマンキャンプ
  • 国内フィールドワーク

コミュニケーションを重視した語学教育

グローバル人材というと、きれいな発音と正しい文法で英語が話せる、TOEICの点数が高いといったイメージを持つ人も多いと思いますが、同学部は語学を手段と捉え、コミュニケーション能力を高めるための語学教育を行っています。
学生たちは2年次の後半、英語圏と中国語圏にある7つの大学から、8週間の留学を全員必須で経験します。このため、1年次から留学先を念頭に英語または中国語を選択し、「話すこと」を重視した語学力の向上に励んでいます。全員に留学を課すのは、コミュニケーションの実践力を鍛えることに他なりません。留学では日本と異なる環境で、異なる文化や言語を持つ人々と共に学び、生活します。その中で、正しい発音や文法よりも、自分の意思を伝え、相手とコミュニケーションを図ろうとする積極性が必要になることを学生は身をもって経験することで、より高い語学力の修得のみならず、その語学力で将来何ができるのかを考え、実現するための学びを明確にしていきます。

  • 語学学習
  • 語学学習

海外語学研修や国際交流プログラムにも積極的に参加

段階的かつ着実な学びでグローバル化時代に必要な力を身につける国際教養学部の教育プログラムですが、2年次の留学を実りあるものにするために、自主的な語学学習をはじめ、国際交流プログラムに積極的に参加する学生もたくさんいます。
語学検定への挑戦や、大学の海外語学研修に参加、また、普段の生活でも外国人の友だちを作って英語や中国語で会話をしたり、海外のテレビ番組を見たりするなど、外国語や文化に触れる機会を自ら作り、知識を得ようとする姿勢がうかがえるようになりました。
それぞれが遭遇した外国人とのコミュニケーションの場面で、英語や中国語の単語が分からない、単語は知っていても発音ができない、聞き取れないなどの経験は、より語学を学び、伝えたいことを伝えられるようになりたいという意欲を掻き立てています。

  • 海外語学研修
  • ハロウィーン

本当に役立つグローバルな力に磨きをかける

このような準備を積み重ねていけば、2年次の留学はスムーズなコミュニケーションで海外で学ぶ時間を有効に使い、より多くの知識を身につけることができるはずです。
これから留学までの約1年間、留学する国の歴史や文化、社会情勢にも目を向けるとともに、世界に日本を伝えるために、日本をよく知ることも忘れてはいけません。知識の引き出しを増やすことも、円滑なコミュニケーションには大事なこと。そして、それをどう表現するかを準備して留学に臨みます。
海外留学でコミュニケーションがどれだけ図れるか、その経験で本当に役立つグローバルな力とは何かを知る。国際教養学部の学生たちは、グローバルに活躍する社会人としての未来に向けて、確実なステップアップを実現しています。

国際教養学部

学生の声

細谷さん

私は英語を使って仕事をすることに憧れ、ツアーコンダクターをめざしています。そのために必要なことが学べる国際教養学部に入学しました。英語の授業では外国人の先生から直接教わるので、やる気も出るし、楽しみながら学習しています。2年次の留学に向けては、TOEICのスコアアップとリスニングに力を入れています。
最近、電車の中で外国人に英語で話しかけられました。自然と英語で会話することができ、コミュニケーションがとれたことが嬉しかったです。

国際教養学部 細谷亮太(千城台高校出身)

石井さん

国際教養学部は、海外フレッシュマンキャンプや必修留学など、実際に海外で学べることが魅力です。すべての機会を活かし、社会で通用する語学力を身に付けることを4年間の目標にしてます。
新しく覚えた単語が会話の中で使えた時、英語を学ぶ楽しさを感じます。CUCサマープログラムでは、それまで学んできた単語やフレーズを使って、海外の学生たちと会話を楽しむことができましたが、ネイティブの発音に近づけることは留学までの課題です。伝えたいことを伝えられずに困らないように、留学の前にできることを全力でやっておきたいと思います。

国際教養学部 石井絵梨加(成田北高校出身)

岡本さん

高校生の時に受けた中国語の体験授業がきっかけで、中国語に興味を持ちました。国際教養学部はクォーター制で集中的に学ぶ環境があり、第3クォーターでは中国語の授業が週3回になりました。これまで以上に中国語漬けの日々を送っていますが、お気に入りの中国人アーティストのSNSを見ながら、だんだん意味が分かるようになり、しっかり中国語が身についていると実感しています。
留学したら現地の友だちをたくさん作りたいと思っています。留学を終えた後も、連絡を取り合える友だちとの交流で、日本にいても語学力を伸ばしていきたいです。

国際教養学部 岡本奈名さん(小岩高校出身)

担当教員の声

異文化を理解し、自ら考え行動できるバックボーンとして幅広い教養を身につける。語学とICTスキルを駆使して、価値観の違う人々とも深いコミュニケーションができる。国際教養学部は、このような能力を磨く徹底したアクティブ・ラーニングを行います。
入学したその日に上海に飛び、提携校の中国人学生と交流を行う中で、3日目には片言の中国語が飛び交う様子に、短期間でも相互理解を深め、協働することができた柔軟で可能性に富んだ学生たちの姿が印象的でした。海外で目で耳で体験した「現実」の大切さに気付いた学生たちは、授業にも積極的に取り組んでいます。TOEICやHSK(中国語検定)の受検前には、合宿をして互いに刺激し合って勉強するなど、積極的かつ楽しみながら自らを高めていく姿勢が見えてきました。
4年後には「世界で働く」「世界と働く」「世界をもてなす」人材に育ち、世界に通用する教養人になってほしいと思っています。

国際教養学部 学部長 宮崎 緑

宮崎 緑 学部長