「ままカフェ@千葉商科大学」~震災から6年、避難者ニーズに寄り添う支援を考える

人間社会学部

2017年4月3日

人間社会学部では3月4日(土)、5日(日)の2日間、東日本大震災による首都圏への避難者を対象に、避難先での生活に関する相談や避難者同士の交流を促進するイベント「ままカフェ@千葉商科大学」(協力:ふくしま子ども支援センター(NPO法人ビーンズふくしま)・福島県避難者支援課)を開催しました。

このイベントは、避難生活において特に子育て世代の不安や悩みの解消を目的に、互いに話し合い、情報交換の場を提供するもので、今年で3回目となります。
2011年3月の震災発生から現在まで、避難生活の課題や支援の状況は大きく変化しました。2017年3月末には自主避難者への無償住宅供与が終了し、新たな支援も必要とされています。避難生活の実態に即した施策、心の復興への取り組みがより一層求められる中、人間社会学部の学生10名は、避難者の今の思いを知り、これからの支援のあり方を考える機会としてこのイベントの運営を行いました。

会場会場

「ままカフェ」の会場には、参加者がくつろげるスペースのほか、子どもには遊び場を設けて学生が見守りを行うなど、安心して語らえる環境を用意。2日間で25名が訪れ、交流を深めました。また、今回は避難者が地域と関わる新たな試みとして、食育教室も実施しました。誰もが毎日関わる「食」を共通のテーマとした母親同士の交流が、避難先でのコミュニティの輪を広げるきっかけとなることをめざしたものです。

「ままカフェ」の運営を通じて、避難者の現状と課題の理解を深めた学生は、避難指示が解除されても、帰還後の生活に関する不安や課題があることを知り、「何年経過しても心のケアが必要。避難が続く中で、これからは地域の一員としての生活をより良くする支援を考えなければならない」と、今後の支援活動に意欲を示しました。
また、参加者からは「避難先の近くでこのような会が開かれることで、いつでも相談できるという安心感がある」「復興支援に関心を持ってもらえるのが嬉しい」といった感想が寄せられています。

遊び場カフェコーナー