シンポジウム「文化資産の活用と地域文化政策の未来」の成果報告
2009年03月11日
2月28 日(土)本学で政策情報学部主催のシンポジウム「文化資産の活用と地域文化政策の未来」が開催されました。
歴史学・考古学・政策学等の研究者をはじめ、博物館職
員、自治体の地域振興・文化財行政の担当者、県会議員、一般市民など82名の参加者が集まりました。
シンポジウムは瀧上信光学部長の挨拶に始まり、活発な議論がなされました。国主導の従来の文化財政策を転換し、地域住民主導で歴史的文化資産を多角的に活用していくことの必要性が指摘されました。地域連携活動で実績のある政策情報学部が、こうしたシンポジウムを通じて具体的な政策提言を行うことで、これからも地域のシンクタンクとして重要な役割を果たすと思われます。
シンポジウム「文化資産の活用と地域文化政策の未来」の成果報告
日 時
| 日 時 | 2009年2月28日(土) 9:30~17:00 |
|---|---|
| 場 所 | 千葉商科大学 1号館1101教室 |
| 主 催 | 千葉商科大学政策情報学部、ヘリテージ・スタデ ィーズ研究会 |
| 後 援 | 市川市、市川市文化振興財団 |
当日のプログラム
| 09:30~10:00 | 趣旨説明および歓迎メッセージ | |||
|
第1部 地域文化資産の活用に向けての視座 | ||||
| 10:00~10:20 |
報告1 |
グローバリゼーションと地域ブランド |
慶応義塾大学大学院 |
國井 彰子 |
| 10:20~10:40 |
報告2 |
地域文化政策としての「ミュージアム」観念の再生 |
慶応義塾大学大学院 |
松尾 和典 |
| 10:40~11:00 |
報告3 |
場所の歴史を探る |
慶応義塾大学大学院 |
久米 舞子 |
| 11:00~11:20 |
報告4 |
観光における昔話の活用 |
東京芸術大学非常勤講師 |
加原 奈穂子 |
| 11:20~11:40 |
報告5 |
千葉商科大学 准教授 |
朽木 量 | |
| 11:40~12:00 |
報告6 |
文化資産としての遺跡 |
尚美学園大学 教授 |
櫻井 準也 |
|
第2部 地方自治体におけるこれからの地域文化政策 | ||||
| 13:00~14:00 | 基調 講演 |
自治体文化財政策の新たな展開 |
法政大学 教授 |
馬場 憲一 |
| 14:00~14:30 | 事例 報告1 |
新たな文化振興の在り方を模索する伊達市の取り組み |
伊達市噴火湾文化研究所 |
青野 友哉 |
| 14:30~15:00 | 事例 報告2 |
市川市の地域文化資産活用例:街回遊展 |
市川市文化国際部 |
松田 一之 |
| 15:00~15:30 | 事例 報告3 |
三浦市の地域文化資産と文化財政策 |
三浦市教育委員会 |
須田 英一 |
| 15:45~17:00 | 討 論 |
「これからの地域文化政策と文化資産の活用」 | ||
参加者
総計82名が参加した。内訳は、市川市職員、他大学関係者、千葉県会議員、地方自治体の地域振興関連部門の職員及び博物館職員などであった。
開催の経緯
千葉商科大学と市川市との包括協定に基づき、市川市における文化振興に資する政策提言を実現するため、政策情報学部主催での文化振興についてのシンポジウムを開催することが協定内容に含まれているため、開催することとした。なお、開催に当たっては、基調講演者の招聘の交渉、シンポジウムの構成についての助言、講演論文集の作製など多岐にわたる協力を得たヘリテージ・スタディーズ研究会との共催という形式をとった。
開催目的及び内容
これまで、文化政策については、アート・マネージメントや文化経済学などの側面からのアプローチが中心であり、地方自治体において歴史的な文化資産をどう活用すべきかについては旧来の文化財保護といった枠組みを超える議論はあまりなされてこなかった。本シンポジウムでは、考古学・民俗学・歴史学・政策学といった分野の研究者と、従来の枠組みを超えた歴史的文化的資産の活用を行っている地方自治体の担当者を交えて、これからの地域・自治体での文化政策(地域活性化・文化振興)における歴史的な文化資産の新たな活用法を模索した。
シンポジウムでは、桃太郎などの昔話の活用や、遺跡まつり、記憶の風景の復元など、これまで文化財として扱われなかったものを活用した各地の成功事例を検討していく中で、国主導の画一的な文化財政策では、地域の独自性を十分に表現できないことが指摘された。国―地方という従来の枠組みに捉われることなく、地域住民が主体となり、地域の価値観で歴史的文化資産を多角的に活用していくことで地域の魅力を引き出すことに繋がると結論付けられた。
開催の意義
地域連携活動で実績のある政策情報学部が、こうしたシンポジウムを通じて具体的な政策提言を行うことで、今後も政策立案にかかわるシンクタンクとして地域ニーズを満たす重要な役割を果たしうることがアピールできた。
購入希望の方は kutsuki@cuc.ac.jp までご連絡ください。




