企業が期待するほど若者たちが関心を寄せないサービスについての研究

「企業が期待するほど若者たちが関心を寄せないサービスについての研究～『資生堂』・『ぴあ』を手掛かりに経営戦略とマーケティングの視点から～」

かつて若者マーケットから支持されていた企業も、若者たちの価値や意識が多様化する現在、これまでのような圧倒的なマーケットシェアを維持し続けることは難しい。学部教育に協力いただく「公式サポーター企業」57社との関わりを通じてわれわれは、企業が期待しているほどに若者たちが関心を寄せないサービスがあることにしばしば気付かされる。

今回は20代男女マーケットに新製品を投入してもマーケットシェアが1％も獲得できない状況が続く「資生堂」、エンターテインメント業界での消費行動の大きな変動で若者たちのチケット販売に苦戦する「ぴあ」を手掛かりに、両社と連携しながら「なぜ若者マーケットのシェアを上げられないのか」、「若者マーケットを開拓するためには何が求められている のか」を経営学とマーケティングの視点から明らかにするとともに、調査研究から得ることのできる知見や仮説の一般化を検証することに取り組みたい。

研究1年目は「なぜ若者マーケットのシェアを上げられないのか」、研究2年目は「若者マーケットを開拓するためには何が求められているのか」を中心に研究を進める。この研究では、両社が若者マーケッ トに対してどのような経営戦略を策定して実行してきたのか、若者マーケットの消費者行動をどのように捉え、どのようなマーケティングを行ってきたのかというプロセスを経営戦略および組織行動の視点から検討することにする。