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INTERVIEWの育成は短期間では無理です。長い時間と費用をかける必要があります。長い目で成長を見守ることが必要だと思います。当社では、若い中間管理職が育ってきており、これからの会社経営を支えてくれるものと思っています。若い管理職が支える企業は、必ず客先にも信頼されます。そして、企業としての成長に繋がると考えています。わが社もそうですが、納入先だけでなく仕入先の区別なく取引先は、取引する企業の先行きを見ています。それに応えるにも、やはり人材がポイントだと考えています。村山 実際に、経営会議に若手管理職を参加させていらっしゃいますね。その意図は、人材育成の一環なのですか?高尾社長 現在、経営会議には2人の若手管理職を参加させています。1人は部長、もう一人は副部長です。それを古参の幹部社員が育てているという段階です。今後、徐々に経営幹部の世代交代も進むことになるでしょう。そして、若手の人材が育ち、その者達が集まれば良い知恵も数多く出るでしょうし、新しい事業に取り組む可能性も広がっていくと考えています。私共は今後毎年利益を確保し、そこから一定の額を割いて人材育成のために使う考えです。若手のレベル向上により自然と会社の基盤・体制が強化され、経営を引き継ぐ若手管理職によって、企業として次の新しいステップに挑戦できると思います。その意味で、経営会議へ若手管理職を参加させていることは人材育成の一環といえます。村山 高尾工業として、どのような取組みによって、事業の継続を図っていく考えですか?高尾社長 当社は改善活動強化の途上にあります。そのため、取引先の協力も得ながら前述のように「人材育成」に力を入れています。その効果が少しずつ目に見えてきました。今後は、若いトップを中心に若い中間管理職たちと力を合わせ、取引先に一層信頼されるような体制を早く構築したいと考えています。取引先に信頼される企業体制の構築村山 取引先に信頼される体制とは、具体的にはどのような体制を想定されているのですか?高尾社長 新分野の部品の受注、新規客先の開拓等を行うことで、どの様な経済環境であっても企業としての成長と事業発展、そして必ず利益を出すことができる基盤づくりを期待しています。また、下請企業では事業発展には限界があります。やはり先々には当社独自の製品開発が必要ではないかと考えます。その様な取組みにより事業を継続・発展させることが出来ると思います。村山 貴社が力を入れている取組みには、人材育成の他にどのようなことがありますか?高尾社長 「緻密な製品管理(品質・購入・納期)」に力を入れています。その中には当然のことですが、技術・技能の継承があります。しかし、我々中小規模の企業にとって、技術・技能継承は難しい問題ですが、これを怠ると、企業としての成長だけでなく、存続さえも危うくなります。そのためにも、「中間管理職の管理能力の向上、現場技術者の技術力の向上と継承」を重点的に実施することで、会社として経営基盤の充実を図る考えです。村山 人材育成や技術・技能の継承をはじめとして、他社の取組みなどで「これは良いな」と思う取組みはありますか?従業員の技能の取得状況を示す(第二工場)経営会議への若手管理職参加の様子②25中小企業支援研究 Vol.3

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