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事例報告本稿では、「アンカーボルトの組立加工・検品の自動化にかかわる支援事例」として、株式会社サンオーの支援事例研究について以下のとおり概要を報告する。支援の経緯と支援先の経営課題支援先の株式会社サンオーは、千葉県流山市において1971年6月に設立された。同社の代表者は大塚秀高氏(出資比率25.1%:2015年10月31日現在)であり、資本金60,000千円、従業員47名(内パート38名)、年商166,000千円(2014年12月期時点)の中小企業である。また、現在の主たる事業1は、あと施工アンカー(金属拡張アンカー)等の検査・組立・梱包であり、主な販売先は、東京証券取引所の市場第二部に上場するサンコーテクノ株式会社(同社への出資比率20%:2015年10月31日現在)である。同社への支援のきっかけは、千葉県に本部がある信用金庫からの依頼である。同金庫からの依頼内容は、同社における経営全般に関する相談対応と経営課題の洗出し、当該経営課題に対する具体的な対応であった。代表取締役の大塚秀高氏へのヒアリングなどによる確認と現状分析を行った結果、同社には、以下の二つの経営課題があることが明らかとなった。一つは、生産能力の課題である。従来は、アンカーボルトを各種類(サイズ)ごとに、4種類の専用の機械装置、もしくは手作業によりアンカー外側の筒の中に芯棒を打ち込み、組立加工を施していた(図表1)。しかし、取引先からは、さらなる短納期化や量アンカーボルトの組立加工・検品の自動化にかかわる支援—株式会社サンオーの支援事例—【報告テーマ】図表 2 生産ライン(写真)出所:株式会社サンオー図表 1 生産ライン(写真)出所:株式会社サンオー佐竹 恒彦1 日本標準産業分類、中分類上は「24金属製品製造業」千葉商科大学経済研究所客員研究員58中小企業支援研究

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