2019_RSS webbook
22/64

XECUTIVE スーパーマーケット事業への参入新垣:本日はお忙しいところありがとうございます。まず、1781年創業から237年の歴史について、お話をお聞かせください。木田:昔のパンフレットをお持ちしました。これは私が生まれる以前、昭和40年頃の会社の様子がわかる写真や昭和60年(1985年)の入社案内のパンフレットです。ここ千葉県浦安市は漁業の町として古くから栄えてきたのですが、当社は、そのなかでも一番古いスーパーです。現在の代表取締役である木田喜太郎は私の父で、9代目となります。7代目にあたる私のひいおじいさんの頃までは、東京都江東区砂町で乾物や酒、米などの食品の卸問屋をしていました。戦争で焼かれてしまい、昭和28年に8代目が浦安市猫実に移転してスーパーをはじめ、小売りに業態変更しました。新垣:現在の立地にも大手スーパーがあり、競合しているように思いましたが、それでも長年続いてきた秘訣はどこにあるとお考えですか。木田:そこには、時代背景に合わせた変革があったと思います。当社はかつて13号店まで出店しており、ここ浦安市北栄店は8号店で、いまは本社ビルを兼ねています。1号店は浦安市猫実、2号店は江戸川区平井、3号店が江戸川区一之江と続き、最後の13号店は2000年に千葉県の西船橋駅前にオープンしました。現在は浦安市内の北栄店と市川市の新井店の2店舗で営業をしています。社長プロフィール株式会社木田屋商店は、創業237年の老舗であり、現取締役社長の木田喜太郎氏は9代目です。今回は将来事業を引き継ぐことになる本部長の木田幸太氏に、これまでの会社の歩みと小売業にかける思い、今後の展望についてお話を伺いました。このインタビューで、老舗の中小企業が、絶え間ない変革の上に成り立っており、それはいまも続いていることが明らかになりました。大きく変わろうとしている社会環境にどのように対応し、事業を持続させていくべきなのかを考え続ける経営者の姿が浮かび上がってきます。木田幸太(きだこうた)1975年生まれ。千葉商科大学付属高校を卒業し、千葉商科大学経済学部経営学科へ進学。卒業後は他社が経営するスーパーマーケット(以下スーパー)に就職し、25歳のときに㈱木田屋商店に入社。青果部門バイヤー、惣菜部門マネージャー、船橋店店長を経て、現在は本部長としてスーパー事業、弁当事業、不動産事業を統括している。インタビューに応える木田本部長経営者インタビュー【株式会社木田屋商店】創業237年の老舗の経営革新株式会社木田屋商店 本部長 木田幸太氏昭和60年(1985年)当時の入社案内20中小企業支援研究

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 22

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です