中小企業支援研究vol3
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中小企業支援研究 別冊 Vol.327 1993年1月から2013年8月現在迄、21年間、協議会を利用した患者M(当時56歳、2013年8月現在76歳)の場合、前述(1)式を用いると生涯医療費は9,294,640円となる(図表10)。図表10 協議会の患者Mの生涯医療費(出所)図表:協議会提供資料に基づき筆者作成(2) 厚労省医療保険に関する基礎資料にもとづく生涯医療費推計値 厚労省2010年度調査による年齢階層別の一人当の生涯医療費厚労省の一人当の生涯医療費は、年齢階級別1人当たり国民医療費及び年齢階級別死亡率が当該年度から変化しないとした場合に、1人の人が生涯で必要となる平均医療費がどの程度かを推計したものである。つまり、0歳から100歳以上までを5歳ごとに21分位に分け、それぞれの分位の生涯医療費、0〜4歳116万円、5〜9歳61万円…95〜99歳38万円、100歳以上7万円を算出している。これを合計すると生涯医療費は約2,400万円である(図表11)。(3) 患者Mについての厚労省の生涯医療費とY協議会の医療費の比較 厚労省の生涯医療費と協議会の医療費を比較するために、協議会の患者について(1)式により算出し、同患者を同期間、「厚労省調査の生涯医療費推計値」11(図表11)の21分位生涯医療費で算出した。なお、21分位に当てはまらない期間の場合、該当する分位を5年間で除し、該当する年数を乗じて算出している。この計算により、厚労省21分位生涯医療費は8,510,000円となる。患者Mの事例では1993年1月から2013年8月迄の受診期間を厚労省の21分位生涯11 厚労省 生涯医療費推計値(厚労省、2010年度)よりhttp://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/syogai.html図表11 厚労省調査の生涯医療費推計値(2010年度)(出所)図表:生涯医療費推計値(厚労省、2010年度)

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