View & Vision No42
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14特 集大学のマーケティング力で市場をつくる ―産学連携による商品開発―426)野口義文「産学官連携ジャーナル」(Vol.8, No.12, 2012, p.35) す理系の人材と技術を利用する文系の人材が協働で行うことで多様な技術や製品イノベーションにつながることを示した先導的例と言える。 上記のUHA味覚糖との産学連携では商品開発に総勢22人のゼミ学生に協力してもらい、各専門分野の実践的な教育・研究を行った(図6)。産学連携は大学陣が産業界と接することで、教員が新しい時代に合った教育を行い、時代をリードする人材を生み出す機会となる。産学連携は実学教育の最前線であるといえる。  企業ニーズと研究シーズとをマッチングさせ、成果を創出させることは重要である。一方で、その成果をいかに学生の学びと成長に還元させることができるかが、大学教育の質の保証を大きく左右する。学生が企業との産学連携研究に主体的に関わることで、自分のやってきた勉強が何に生かせるのかがわかる。さらに、企業関係者と積極的に議論することで、複眼的思考力や政策立案能力が醸成される。 このような活動を通じて実践力を磨いた学生を社会に送り出すことこそ、真の大学教育の質充実につながると考える。産学連携は実学教育の最前線6)4図6 共同研究に関わった学生達UHA社長の前でキャッチコピーのプレゼンを行う経営学部学生近大マグロコラーゲンを抽出する薬学部学生パッケージデザインを考える文芸学部学生

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