View & Vision44
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28特 集女性の活躍が地域社会を変える44生まれ、「雰囲気や勉強するのに良い環境」としてThe University HUBやThe University DINING等の施設ができたので、女子学生の増加に貢献していることは確実だと思われます。もちろん「教育方針・カリキュラム」として「実学教育」や「やってみる、という学び方。」がありますし、資格取得も伝統の瑞穂会やIT道場などの取り組みで対応が進んでいます。これらの取り組みが高校生とそのステイクホルダーに伝わっていくことで、ここ数年の志願者増にも良い影響を与えたと考えられます。 では、この後さらに女子学生に向けてより良い教育を推進していくために何をしていくのかが課題として浮かんできます。すでに色々な施策を実施していますし、ひたすら学部増や校舎の変更を行い続ける等々以外のソリューションが必要となります。余談ですが武蔵野大学は2003年に3学部の武蔵野女子大学から武蔵野大学に校名変更して以降、学部のリストラを繰り返して現在は2キャンパスで9学部の総合大学になっています。東洋大学も学部を増やし続けて2017年時点で13学部50学科と巨大化しています。実学の大学にとっての重要な成果である就職とその先からCUCは何をするべきかを考察してみる 昭和60年からの30年間での変化を示しています。昭和60年では「20〜24歳」と「45〜49歳」の2点をピークに「30〜34歳」が底となるM字型カーブでしたが、働き続ける女性の増加と晩婚化とそれに伴う第一子の出産平均年齢の上昇でカーブの底が浅くなり率全体の大幅な上昇が見られます。また「20〜24歳」から「50〜54歳」までの間で労働力率は70%を越えており女性がライフステージの変化にもかかわらず働き続けていることがわかります。 前段では高校生の大学選択の重視項目から考えましたが、大学卒業後に働き続けるという選択をする(せざるを得ない)女性に対してCUCが大学としてどういった価値を提供できるかが、中長期的に考えると女性に受ける雰囲気を作るよりも大事ではないかと考えています。もちろんそれは募集だけではなく大学の認知のされ方にまで拡がっていくと思います。 働き続ける女性に実学の大学として残せる価値はやはり実学ではないかと思います。社会に出てから役に立つことを学ぶことで卒業後に地域や職場での存在感を増していく。そのことでCUCの教育が評価され、就職が良くなり、資格取得率が上がり、出願が増える。 この価値の再生産を確実に早く・強く回していくために、女子にとって価値のある教育を確実に行い、女子生徒に積極的に選ばれる大学になっていかないと18歳人口が減り続ける未来でいいポジションを得ることはできないと募集を担当しながら思う次第です。これからのマーケットに求められる価値を作るために6女性の就業状況5表12 女性の年齢階級別労働力率 厚生労働省「平成27年版 働く女性の実情」

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