第2期中期経営計画 2019-2023
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「CUC Vision 100」に向けた15年間の中心にあたる第2期中期経営計画は、教育力・研究力・学生支援体制を強化するための重点戦略を「IST戦略」として掲げます。 学校法人千葉学園経営改革本部は、2018年6月の理事会決定を受けて、15回にわたる教職員対象の意見交換会、20回に及ぶ計画策定検討部会での議論を経て、第1期中期経営計画(2014-2018年度)を引き継ぐ第2期中期経営計画(2019-2023年度)をまとめました。 「CUC Vision 100-千葉商科大学創立100周年に向けた将来構想」のもとで策定された第1期中期経営計画では、5学部からなる「社会科学の総合大学」としての体制を確立し、学部については思い切ったカリキュラム改革、基盤教育機構の構築、大学院については修士課程3研究科の1研究科への再編統合を実現しました。この結果、大学のブランド価値が大きく上昇し、志願者数も大幅に伸びました。 第2期中期経営計画では、この土台のうえに「社会が必要とする大学」としての基盤を強化することを目標にします。 わたしたちの暮らす社会は、AI(人工知能)に代表される情報技術革新、急激な気候変動、所得格差の拡大などにより、大きく変容しようとしています。足元では人口減少が加速し高齢化が急ピッチで進んでいます。千葉商科大学は教育力、研究力を強化することによって、激変する社会で十分に力を発揮する人材を育成することをめざします。 本学の創設者、遠藤隆吉先生は「武士道に裏付けられた高い倫理観を持つ実業人の育成」を建学の精神に掲げました。遠藤先生が財団法人巣鴨学園を創設した1920年代は、「狂乱の20年代」ともいわれ、アメリカを中心に世界が好景気に浮かれた時代でした。金権主義が蔓延し、商業道徳は荒廃していました。そのあげく世界大恐慌に見舞われたのですが、日本の社会学の先駆内田茂男学校法人千葉学園理事長経営改革本部長第2期中期経営計画(2019-2023年度)の戦略目標-「IST戦略」情報社会をリードする▲国連のSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する▲社会に信頼される▲者であり哲学者だった遠藤先生はこのような状況を深く憂えたのです。エゴイズム剥き出しの感がある現在の状況は当時と実によく似ているといわざるをえません。 遠藤先生は、科学的な根拠に基づいた「実学」を教育の根幹に据えました。高い倫理観の涵養と実学―これが本学の教育・研究のバックボーンでなければならないと思います。 第2期中期経営計画では、この“遠藤精神”を深く研究し、学内に浸透させることをうたいました。学園の発展の社会的意義の一つがここにあると考えるからです。 第2期中期経営計画で実施する教育力、研究力強化のための重点施策は、「IST戦略」と表現することにしました。 付属高等学校も「HSCUC-千葉商科大学付属高等学校創立75周年に向けた将来構想」のもとで教学体制の整備・強化を目標とした中期5カ年計画を作りました。 日本の人口は徐々に減少してゆくのではありません。今後は加速度的に減ってゆくと推計されています。学園の経営環境はますます厳しくなるはずですが、計画を着実に実行することで持続ある発展をめざします。第2期中期経営計画策定にあたり1

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