過去の研究プロジェクト3

避難者支援活動と地域交流に関する研究

期間:2017年4月~2019年3月

近年では、東日本大震災をはじめ熊本地震など、日本全国で災害が発生している。東日本大震災からまもなく6年が経過するが、現在でも数多くの方が避難を余儀なくされている。例えば、千葉県内には現在も3,872人(平成28(2016)年12月28日現在)が避難生活を送っており、避難元の県別でみると、福島県が3,281人と全体の84.7%を占めている。これは、東京電力福島第1原発事故によるものであり、強制避難、自主避難に関わらず、帰還したくても帰還できないという避難者が多数である。

そのため、避難生活が長期間に渡ることもあり、当初は一時的な避難者として生活してきた人たちの状況も時間の経過とともに変化している。避難者支援に関しては、震災直後より各都道府県や市町村をはじめ、様々な民間の団体が支援活動を行ってきた。避難者自身も、各団体などが開催する様々な交流会などに参加することによって、少しずつ地域の仲間として生活をしてきたという現状もある。しかし時間の経過とともに、特に行政が主導で行ってきた支援活動を縮小させたり、支援そのものを打ち切っているなどの現状がある。これは、必ずしも避難者の生活が安定したわけではなく、予算やマンパワーの問題によるものである。そのため最近では、地域住民や避難者自身が、自らの手で地域交流会などを企画・実施していることもある。それによって、避難者自身が地域への定着を図るとともに、その地域に溶け込もうという意識から地域活性化などにも貢献しようとしている。

また、避難者の中には、経済的な生活の安定を求めると同時に、避難元(例えば福島県など)の風評被害を払拭するために、故郷の特産品や食材等を使用して新たな商品を開発して販売するというビジネスを展開している避難者も存在する。そしてこの商品を交流会などで販売して、復興支援に繋げようとしている。

そこで本研究では、避難者支援活動と地域交流に関することに焦点を当てて、避難者支援活動を行うにあたり、現時点で具体的にどのような活動内容が求められているのかを実証的に検証することを目的とする。この目的を達成することで、これがどのように地域福祉の向上や、地域活性化、ビジネスに繋がるのかについても検討することが可能である。また、研究結果から得られた新しい知見により、例えば新商品開発のプロジェクトを実施するなどの方策も検討したい。そうすることによって、この研究成果を今後の商業教育にも生かすことも可能になる。

研究者紹介

勅使河原 隆行、和田 義人

[人間社会学部 准教授]
勅使河原 隆行

共同研究者
[人間社会学部 教授]
和田 義人