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21境は想定以上に厳しくなっており、返済据置先に対する返済開始に向けた支援の重要性が高まったことから「伴走支援チーム」を設置し、保証審査を行う当協会の保証部門、金融機関や中小企業診断士等の支援機関と連携して集中的な支援を行うこととした。(1)伴走支援チーム「伴走支援グループ」による支援伴走支援チームは、ゼロゼロ融資の返済据置先への支援を主に行う「伴走支援グループ」と、保証付き融資の返済条件を変更(リスケジュール)した先や当協会が創業資金を保証した先への支援を行う「訪問支援グループ」から成り(図表2)、チームリーダー(課長職)以下10名で構成している。伴走支援グループは、金融機関や当協会の保証部門を通じた中小企業からの経営支援依頼に対して、国の「信用保証協会中小企業・小規模事業者経営支援強化促進補助金」を活用した中小企業診断士等の専門家派遣を行うほか、ゼロゼロ融資の返済据置先で令和5年度に返済開始となる先から約500者を抽出し、企業担当制で支援を行っている。担当者は、中小企業からの新規保証申込や返済条件変更等の金融支援に加えて、金融機関・中小企業に対するヒアリングによって中小企業の現況や経営上の課題等を確認し、必要とする先に中小企業診断士等の専門家を派遣して、当協会で「ワンポイントアドバイス」と呼ぶ個別の経営課題に絞った助言・提案支援や、経営改善計画の策定支援等の経営支援を行っている。令和4年11月末までに、金融機関や保証部門を通じた経営支援依頼を含め161先に専門家派遣を行った。また、伴走支援グループでは約500者の中小企業に対して据置期間経過後の返済見込みについて順次確認を行っており、11月末までに確認した297者について、約9割の先から据置期間経過後の返済は可能との回答を得ている(図表3)。返済が可能と回答した先については、返済開始後の履行状況を金融機関とともにモニタリングし、返済が困難と回答した先については、返済条件の変更(リスケジュール)や経営支援等の提案を行うこととしている。図表2図表3

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