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事例報告52中小企業支援研究ではTQC・TQM(全社的品質管理)の運用を通じて成長させた。 ISO 9001の国際認証規格は、日本の優れた品質管理方法を参考にしたことが大きく影響している。 2015年版への改訂に伴い、自動車関連、食品関連、情報セキュリティ関連等の各種セクター規格が相次いで改訂されている。このようにISO 9001は、品質管理の基本的な考え方を有し、さらに2015年版への改訂によって経営のシステムに密接に関わる規格となった。 しかしながら、本規格は、そのものに有効性があるということではなく、それを企業の経営活動に活用してこそ、その有効性を手中にできるものと理解することである。生産体制の概要 日立金型技研の生産体制は、金型設計・製作からプレス加工の一貫した生産工程を有している。 金型製作には、ウォータージェット加工機、ワイヤーカット設備、マシニングセンタを用いて生産しており、検査は、CNC三次元測定機によって、品質保証活動を実施している。 プレス加工設備としては、単発型プレス加工機、数十トンから300トンに至る順送型プレス加工機、および150トンサーボプレスを保有し、形状による違い、及び材質違いを吸収し、複雑な形状にも対応できる生産体制を持っている。 順送型プレスは、連続的に製品が製作される反面、製作した金型の精度、プレス加工条件の初期設定等による品質の作り込みが非常に重要になる。顧客が要求する最終製品形状から、加工順・工程数を検討し、工法・工程設計することが重要な技術である。 このように、本企業は、プレス用金型の設計・製作からプレス製品への適用まで、ワンストップで行うことができ、その確認として、トライアル試作プロセスで設計品質の確認を行っている。金型工場金型からプレス加工へのプロセスプレス工場順送型プレス品の完成品までの連続プレス

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