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事例報告名倉 真史中小企業のAI・IoT活用事例千葉商科大学経済研究所客員研究員中小企業診断士はじめに 本稿では静岡県内の自動車部品関係の製造業と、ミニトマト栽培農家にて中小企業診断士かつコンピュータエンジニアである著者が行った支援事例について説明する。 今回は、近年注目を集めるAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)を中小企業に相応しい予算で実現するというところに力点をおいた。支援事例1ミニトマト販売農家事業概要 今回、支援を行った「まるたか農園」の企業概要は以下の通りである。代表 鈴木 崇司・従業員約:10人(パート、正社員含む)・所在地:静岡県浜松市北区都田町1677-1・URL:http://www.marutakafarm.com/主要作物 ミニトマト、トマト、梨 トマト加工品主要販売先 スーパー、直売所 まるたか農園は「健康食材を通じて食生活を豊かにし、人生を豊かにする」という経営ビジョンのもと、静岡県浜松市北部の都田地区にてミニトマトを主力製品として栽培している。 市内各所のハウスで収穫したミニトマトは作業場に集められて、そこで選果機によりサイズごとに分類(一部廃棄)されている。 選果機を通過したミニトマトは各サイズの箱へ自然落下する。作業員は箱のミニトマト重量が10kgに達すると、選果機を停止して箱を交換する。積み上がったミニトマトの箱は作業所から取引先のスーパーなどへ出荷される。課題 収穫後から出荷までの作業には、生産性の観点から2つの課題がある。50中小企業支援研究

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