中小企業支援研究vol2
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中小企業支援研究 別冊 Vol.27『どんなに優秀な人材を雇うより、やる気のある人間が会社を支える』と。ノウハウがあっても、人間力があっても、何があっても、やっている!という、シンプルな気持ちがない人間の将来はどうなんでしょう? 皆、ローレルに来ると決断したのは自分です。 決して私が決めたことではありません。自分で決めたということを胸に刻み、後ろを振り返るのではなく、常に前に向かって行動してください」と結ばれていました。(2005年11月23日掲載) ローレルを訪問する機会に何時も感じましたのは、全社員が共有する“ローレル商品の素晴らしさを普及する”に向かって進む社員のエネルギーと、社員一人ひとりが会社と共に日々変化し、成長している姿を実感する事でした。 社員が其々の課題や問題に突き当たったとき、常にその本質を掴み、課題解決に向かうスピード感と徹底した社員教育の実践、必要な情報共有体制の整備に、急速成長するローレルの姿が端的に表されていると感じました。社長就任の経緯を一言で説明して下さい   当時、ローレルは入浴剤やハーブ関連雑貨を生産し土産品の卸問屋に納入する業務が中心でした。そんな時、前社長が多額の負債による事業継続の困難を言い出し、工場閉鎖を余儀なくされる事態に直面しました。入社5年目、会社での役職は係長の時でした。数億円の負債をそのままに、全株式を引き継ぎ会社の経営を引き受ける事としました。 今思えば無謀としか言えませんが、その時は一緒に働いて来たみんなとローレルを守りたかった一心でした。とにかくぐずぐずしていられない、右も左も分からずに事業を継続しました。残った社員で新商品の開発、新たな販売先の開拓に向け、ガムシャラに明け暮れる毎日が続きました。 5年が過ぎた頃から金融機関の信頼も得て、ショールームの開設、新工場の完成、私募債の発行が出来る状況へと成長しました。首都圏への出店とブランド充実についてお聞きします  経営を引き継いだ当初は、従前からの継続と収益性重視を優先しOEM生産を積極的に進めました。2009年6月、札幌駅ショッピングゾーンに直営店舗第1号「LAUREL札幌ステラプレイス店」オープンを境に自社ブランドの商品を次々に展開しました。 ローレルオイル、シアバター、がごめ昆布シリーズ、酒かすシリーズ、ごま、ラワンぶき、ハマナス、ルバーブ、あずき、亜麻、・・・・・・ これらの新商品開発になによりも優先したのが、「LAURELの信念」にあるように、「自然の素材をシンプル」にです。そして、「自分たちが毎日使いたいものを作ること」です。 札幌ステラプレイス出店を契機に、2010年には新宿伊勢丹にLAURELコーナーをオープンし、翌2011年2月にはアトレ吉祥寺店、5月エソラ池袋店をオープンさせる事ができました。 2013年3月横浜ジョイナス店、6月MARK ISみなとみらい店、7月新千歳空港店と相次いで直営店網を充実しました。ローレルの信念ローレル本社工場工場内部の風景

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