中小企業支援研究vol3
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中小企業支援研究 別冊 Vol.316た。非常に効率のよい新規顧客開拓になりました。次は音楽イベントを仕掛けました。お客様は高齢者が多かったので、高齢者に人気の音楽と踊りを一緒に楽しめる『蕎麦屋でハワイアン』という企画を始めました。これが評判で、次はJAZZ、ラテン、シャンソンと種類が広がり、2か月に1回の定期的なイベントになってきました。【インタビュー途中に、千葉市在住のシャンソン歌手で工芸作家でもある元女優の森田日記さんがお見えになり、社長への挨拶とイベント開催の打ち合わせのため中断の後】大柳 澤田社長は、いろんな文化ジャンルの人とお知り合いで、顔の広さに驚かされますが、どこでどんなふうにつながるのですか?澤田 出演者については、ミュージシャンからの売り込みが多いですね。それと、芸術家たちの会員制のネットワーク「アートフレンドリークラブ」という組織を立ち上げて、情報発信という形で芸術家の活動を応援しています。人の喜びは我が喜び安藤 お客様サービスの一環で「おとなの遠足」というイベントもやっておられるようですが、それも含めファン作りの極意について教えてください。澤田 歌手の川中美幸さんのバンマス(バンドマスター)に出演していただいた縁で、川中さんご本人とも仲良くさせていただいています。そこで、お客様サービスとして、川中美幸さんの軽井沢の別荘へ行って楽しむ1泊旅行を「おとなの遠足」と題して企画しました。軽井沢の観光地を巡り、別荘でバーベキューをして、本人とデュエットまでできる、夢のような企画です。旅行業を始めようというわけではなく、ただ店のお客様に喜んでもらいたいという一心、「人の喜びは我が喜び」の気持ちで始めました。また、本業の飲食で喜んでいただくための勉強も欠かしません。私は食べ歩きが好きで、これまで2,000軒を超える飲食店に行っています。今一番気になる飲食店は「うかい鳥山」です。店のしつらえ・料理・接客どれも非常に洗練されています。私の目指す店作りのコンセプトに近く、非常に参考になります。和洋女子大とのコラボメニュー開発大柳 飲食店経営において重要なポイントであるメニュー作りについて、ご苦労やお考えがあれば教えてください。澤田 メニューは2年に1回程度替えています。主要客層からメニューは御膳物が中心になります。メニュー変更には注意が必要です。ある時、サービスの一環として御膳の食後にコーヒーをつけました。お客様には食後のゆったりとした時間を喜んでいただいていますが、忙しいときは回転率が悪くなり痛し痒しです。大柳 やちよ蕎麦の会と和洋女子大学と一緒にメニュー開発で連携されているとのことですが、そのねらいと効果について教えてください。音楽イベントの様子新メニュー開発 記者発表(後列:和洋女子大学、前列:やちよ蕎麦の会)芸術家作品の店内展示

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