中小企業支援研究vol6
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中小企業支援研究 別冊 Vol.615業界に新たな風をもたらす副社長の経歴沼口 荻野副社長は、2015年4月に入社されたと聞いていますが、入社されるまでの経歴について教えてください。荻野副社長 実は、大学院卒業後、製造業とは異なる業界で働いていました。当時業界3位で、トップを目指しアグレッシブで勢いがあり、従業員教育に熱心に取り組んでいた大手ドラッグストアの社風に魅力を感じ、薬剤師として勤務しました。入社後は、店舗配属を経験した後、組織の「省人化」の流れに沿ったExcelの関数に紐付けた薬剤の自動発注システムのプロトタイプを開発し、組織の発展に関与しました。その後、教育部への配属となり、マニュアルに沿った研修と、薬の飲み合わせによる副作用等に対応するテクニカルセンターでの勤務を経験しました。沼口 大手ドラッグストア勤務で学んだことは何ですか。荻野副社長 負けず嫌いな性格もあって、入社同期のなかでは、先ほどお話させていただきました組織の「省人化」という成果を残すことができました。大学で養った「仮説」と「検証」による課題解決方法と、大手ドラッグストア勤務時に携わったスタッフ向けの研修を担当させてもらったことで、「人」を動かすマネジメントについて、学ぶことができました。マネジメントは、組織を動かすうえで役立っています。沼口 その他、役に立っていることはありますか。荻野副社長 職場では、女性の薬剤師が多かったので、女性の視点を踏まえた円滑なコミュニケーションによって、生産性を高めるための勘所について、学ぶことができました。沼口 副社長という立場から、それぞれ性格の異なる従業員への接し方や、やる気を引き出す取り組み等を拝見すると、大手ドラッグストアでの勤務経験がいかされているように感じます。荻野副社長 従業員のモチベーションを高める取り組みを考えるうえで、大手ドラッグストアを退社してから、1年間の予備校生活を経て入学した機械工学科での経験がいきていると思います。社会人経験があり、学生とも歳が離れていましたが、大学生活で、自分とは異なる世代とも気軽に話をすることができるコミュニケーション能力を高めることができたと思います。沼口 機械工学科卒業後に御社へ入社されましたが、どのような業務を担当されましたか。荻野副社長 企画課に配属されました。主に、当社の広報を担当しました。率先して取り組んだことは、販路拡大につながるインターネット上で「営業所」を開設するイメージで、ホームページを改修したことです。改修の際には、スマホ対応とし、素材から当社の機械が選べる仕組みに変更しながら、当社のロゴや、自動車メーカーを意識したカタログ等、ブランディングを意識して取り組みました。いままで、何気なく使用していた顧客からも長年、「SUPER CUTTER」で親しまれていたロゴをブランディングの観点から、2018年12月には、「OGINO SUPER CUTTER」のロゴの商標登録を完了させ、当社のブランドイメージを高める取り組みを継続しています。顧客の立場から、いまでも、顧客が利用しやすいホームページのデザインについて、研究しています。本社一階に展示されている初号モデル3号機切断する素材から最適な切断機が選べるホームページ切断に最適な素材を掲載した切断機の紹介ページ

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