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24特 集変化の時代を生き抜くFinTech活用46『bixid』へのステップアップ9 『bixid』は『財務維新』をクラウド化したものと考えられるが、必ずしもそうではない。『bixid』を開発して気付いたことだが、『bixid』は『財務維新』のフィンテック化と断言できることがわかった。なぜなら、『bixid』でのデータ互換機能は活用範囲が無限大だからである。 はじめに、企業が『bixid』にデータをアップロードする。アップロードしたデータは『bixid』で様々な加工をする。当初は、この加工したものを企業が活用することを念頭においていたが、そこに留まらないことが判明した。『bixid』にある会計データは関係者が共有できることが解った。関係者には、いろいろな教科書に書かれているように、取引先、債権者(金融機関)なども含まれる。 たとえば、金融機関は自己査定時に融資先企業から決算書を収集しているが、現状ではすべて紙ベースのアナログとなっている。これをデジタルにデータ互換することも『bixid』では可能となる。ほかにも、親会社が子会社の決算書を収集する機能、関連会社の決算書を収集する機能、M&Aの決算データ開示機能、などが考えられる。これらの機能は『bixid』だからこそできることである。 これらは、すべてクラウド空間でなされることに他ならない。まとめ10 フィンテックとはFinancial Technology(ファイナンシャル テクノロジー)の省略形だとは周知のとおりである。ところが、クラウド型会計ソフトなどは、すでにファイナンスのジャンルを超えようとしている。また、『bixid』もしかりである。近未来のテクノロジーは水平的かつ垂直的に融合が始まっている。 たとえば、AIが人間社会にどのような影響を及ぼすのかさまざまな議論が行われている。しかしながら、筆者はAIの時代にどのように対処するかが問題であり、AIが善か悪かといった議論は無意味だと思う。 かつて手書きの帳簿の技術者が自分たちの仕事がなくなるとして集団退職までして抵抗したことと、同じような反応を示すとすれば、それはナンセンスとしかいいようがない。すでに、フィンテックに対処する時期が来ているにすぎないのである。それが、たとえ自分の仕事を駆逐することになっても抵抗しようもない。また、抵抗するエネルギーは他で使うべきである。

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