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414615回で完結するもの」を暗黙の裡に仮定し、「明確な理解や確実な技術の修得」などを到達目標としている。このため、「資格取得のための用語の詰め込み」や、逆に「技術者のためのIT業界の最新動向」のような「専門知識に基づいた一般論」などはカリキュラムから除外される傾向にある。 情報技術の修得に関して「知識が重要か理解が重要か」という問いには、理解こそが最優先されるものと信じている。しかし、特に初学者については、基本的な言葉が予め導入されていると、対応する概念の説明が格段に容易になることが経験上わかっている。順番の問題として捉えるならば「言葉(知識)を先に」を支持してみたくなる。・90周年記念・高大連携事業 IT道場は本学90周年記念事業の一つである。狙いは、本学園全体の情報技術力向上を達成するための「鍛錬」と「他流試合」の場である。 加えて、情報技術は言語修得のように長期に渡って習慣化することも重要であるという判断から本学「高大連携事業」の一環としても位置づけられている。・実施状況 IT道場は昨年2017年度5月から運営を開始し、千葉商科大学全学部、付属高校からの参加を受け入れており、2018年7月現在、300名近い登録者がある。参加費は無料、使用する教科書も90周年記念事業ということで無料で支給されており、その講義は商経学部、政策情報学部、国際教養学部、そして付属高校の教員が担当している。 講義内容はIPA主催の国家資格「ITパスポート」を目標とするコースと「基本情報技術者試験」を目標とするコースの2コースからなり、ITパスポートコースには大学生約30名・高校生約20名の合計5~60名が、基本情報技術者試験コースには大学生10名程度が常時参加している。・効果と課題 IT道場は、参加はもちろん欠席も自由であるため出席しなくなった学生のうち何名がITパスポート等の資格に合格したかは把握できていない。本学教務課主催のITパスポート資格試験対策講座の例年の実績、同様の試みを行っている他大の例を参考にすると、多数の学生が資格取得を諦めてしまっているものと考えある日のIT道場の風景:商経、政策情報、国際教養学部、そして付属高校生が参加

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