view&vision47
16/84

1447特 集SDGS最前線また、大阪・関西での2025年万博の開催が決定し、2020年五輪と並び、グローバル社会の中で日本のサステナブルな価値観を示す絶好のチャンスだ。2025年には「太陽の塔」の時代とは全く違う「SDGsレガシー」をつくりSDGsの目標年次2030年に突き抜けていくチャンスの到来である。⑵SDGs活用「発信型三方良し」による「協創力」今、世界ではSDGsへの対応が加速化している。グローバル企業の多くは、SDGsを共通言語として活用しビジネスチャンスを生み出す一方、社会・環境リスクを回避するなど、経済価値と社会価値を同時に獲得する「共有価値の創造」(CSV)を実践している。SDGsに対応しなければ世界の流れに取り残されてしまう時代になった。もはや企業や自治体にとって、国連で定められたSDGsに取り組むことは、マルチステークホルダーに的確に対処するための必須要件となった。プレーヤー(経済主体)の演技に例えれば、いわば〝規定演技〟と捉えてよいのではないか。今後は、それぞれが独自性のある〝自由演技〟、つまりさらに良くするためにどうするかといった新たなSDGsに向けて、どう向き合っていくかが問われる時代だ。このために有効な「発信型三方良し」の実践のため各関係者が押さえるべきポイントは次の通りだ。・企業は、本業CSRと共有価値の創造の両刀使いで新たな競争戦略を目指す。・自治体は、企業などの協創力をうまく生かし「稼ぐ力」を付ける。・各関係者は、一丸となって協力し「協創力」を発揮する。SDGsの浸透などが重要となっている現在、日本にはもともと「三方良し」のようにサステナビリティの源流があったという事実は、日本人にとって励みになるのではないか。発信力と気付きにより関係者が連携し共有価値を生む時代の到来だ。「発信型三方良し」による「協創力」、それが日本創生の要諦である(図表9)。三方良し三方良し図表9 発信型三方良しとSDGs経営のポイント

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る