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6547【…1.我が国の高校教育現場および教員養成の現状…】①高校教育現場の現状平成最後の年を迎える中、我が国は科学技術の進歩や情報化、グローバル化、少子高齢化、知識基盤社会の到来など急速に社会が変化している。特に少子化については教育現場に大きく影響を与えており、1989年度(平成元年度)で11,878学科5,637,947名であった高等学校の学科数及び生徒数だが、2018年度(平成30年度)では9,300学科3,226,017名となっており、平成の世だけでそれぞれ21.7%、42.8%減少している。本学教職課程において多くの教員を輩出している教科商業科だが、この商業科では更にその影響が色濃く現れている。商業に関する学科数及び生徒数は1,524学科588,741名から969学科190,675名とそれぞれ36.4%、67.6%減少しており、高等学校全体と比較しても突出した数値であることがわかる。(図1)事実、普通科の学科数及び生徒数の減少率は16.1%、43.5%、農業に関する学科数及び生徒数は42.6%、49.1%、工業は31.6%、49.7%となっており、特に商業に関する生徒数が激減していることは明らかである。②教員養成の現状生徒数の減少は教員の採用数にも大きく影響を与えている。高等学校教員数を比較すると、1990年に286,006名だった教員数は、2018年には18.2%減となる233,925名となっており、その影響の大きさが伺える。ただし、1951年から1958年に生まれた世代、いわゆる「ポスト団塊世代」の退職時期と重なったこと伝統あるCUCの教員養成千葉商科大学商経学部 准教授近藤 真唯KONDO Masatadaプロフィール2006年4月 静岡県公立高等学校 教諭2013年4月 千葉商科大学商経学部 専任講師2017年4月 千葉商科大学商経学部 准教授図1  高等学校における商業に関する学科数および生徒数の推移出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)、文部科学省「学校基本調査」、最終閲覧日2019年1月13日(1989〜2018年度データを基に筆者が作成)

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