cuc_V&V_第54号
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23とアンケートを取るタイミングの難しさや、プロジェクトメンバー全員がアンケートを取れる準備をする必要性が指摘された。「プロジェクトのブース関連」では、外部から見た際に何をやっているかわかりやすくする、ブースに入りたいと思ってもらえる仕掛けづくりがポイントとして挙げられた。「写真撮影」については、フォトブースに荷物を置く場所を作る案が出された。また、写真撮影を希望しない来場者には、無理に撮影を依頼しない配慮が必要とされた。「回答者への景品」についても景品を渡す対象やタイミングを明確にする必要性が提起された。それ以外に、来場者から受ける様々な質問に対する対応について議論された。プロモーション・プロジェクトだけでなく、他のプロジェクトに関する質問も多く、それに的確に答えられない状況を課題とする意見も出た。今後、他のプロジェクトリーダーと打ち合わせを行い、他プロジェクト活動への参加も含めた各プロジェクトへの理解を深める必要性が議論された。また、オープンキャンパス前に立てた仮説「オープンキャンパスに高校生一人では参加しづらいのではないか」については、アンケート結果を基に、そのような状況にはないとの結論を得た。新規プロジェクトとしてゼロから作り上げ、オープンキャンパスにて実際に活動した経験は「創造」を冠する学部の学生として貴重な経験であったと考えられる。その中で、他の活動を参考にして「サービス創造学部オープンキャンパストークマニュアル」を作成するなど、学部教育の中で培ってきた学びを実践に活かせていると評価できる。一方で、プロジェクト活動単体に焦点が当たったため、オープンキャンパス全体の流れとうまく接合できない反省点が残った。プロジェクト活動は閉じたメンバーでの活動が中心となる場合も少なくない。しかし、プロジェクトの外縁を取り巻く学部や大学、また今回の取り組みで言えばオープンキャンパス全体の中に自らの取り組みを位置づける重要性を学ぶ機会となったと言えるだろう。社会で行われるプロジェクト活動も所属する組織や取り巻く社会環境と無縁ではいられない。プロジェクト活動を行う際に、視野を広げる必要性を体感できたのは大きな学びである。また、来場者からの様々な質問に対してどのように対応すべきか議論は白熱した。サービスの視点で言えば、来場者にワンストップで対応できるのは品質・利便性という観点から評価できるだろう。一方で、来場者からの質問すべてについて的確に回答するのは教職員でも容易ではない。本来プロジェクト活動とは様々な領域の専門家が集って一つの取り組みを実行していく側面もある。先ほどのオープンキャンパス全体の中でのプロジェクト活動の位置づけとも関連するが、プロジェクトで対応する範疇を明確に決めて、参加している教職員やオープンキャンパススタッフとの役割分担・連携についての検討が必要になる。プロジェクトメンバー内での役割分担だけでなく、プロジェクトとしての活動範囲を決めて、オープンキャンパス全体で来場者に大学や学部理解を深めてもらえるかという鳥瞰的な視野の必要性を体感する素晴らしい学びの機会となったのではないだろうか。プロジェクトリーダーの評価も概ね成功との見解であったが、今回の経験を活かしてさらに良いオープンキャンパス向けブースを設置したいと意欲的であった。これらの課題を一つずつ解決していけば、今後の4プロモーション・プロジェクト活動によって得られる学修効果

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