学長コラム

本学の取り組みや教育活動、学生たちの活躍などの最新情報を中心に、時折、原科学長の研究テーマである参加と合意形成、環境アセスメントに関連した話題もお届けします。

皆さま、こんにちは。
期待と希望を胸に、2018年を迎えられたことと思います。昨年を振り返ると、私は学長就任直後に4つのテーマからなる「学長プロジェクト」を立ち上げました。その内容はこれまでの学長コラムでも触れてきましたが、どれも順調に進んでいます。今年も各テーマに関する教育、研究の推進によって、社会への貢献をめざし、皆さまの期待に応えていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

創立90周年 -合言葉は「高徳の実業人を創る」

さて、2018年は本学にとって創立90周年という、節目の1年になります。
本学の前身となる巣鴨高等商業学校は、有用の学術と商業道徳の涵養を建学の精神として、1928年に設立されました。1950年4月に大学に昇格し、千葉商科大学として商学部商学科を開設して以来、時代の変化を捉えながら学問領域を広げてきたことは、すでにご存知のことと思います。商学部は商経学部となり、経済学科、経営学科を増設。21世紀になると、情報化社会への対応として開設した政策情報学部を皮切りに、産業構造の変化に対応してサービス創造学部、少子・高齢化社会に対して人間社会学部、そして、グローバル化社会に対して国際教養学部を設置しました。現在、これら5学部に加え、5つの研究科からなる大学院を擁する本学は、幅広い分野に対応する社会科学の総合大学に発展し、優れた人材を社会へと送り出しています。3月には人間社会学部の第1期生が巣立ち、その1年後には国際教養学部の第1期生が続きますが、90年の時を経て、本学の卒業生が活躍する場が広がっていることを誇らしく思っています。

本学のめざすところは「治道家」の育成ですが、将来、学生たちがめざす職業で活躍するために大切なことは、倫理観を養う教育にあります。90周年にあたり、本学の教育理念の更なる浸透と実現を社会にアピールする合言葉を「高徳の実業人を創る」としました。さまざまな記念事業を通じて、その理解を深めていきたいと考えています。記念事業に関する情報は特設ウェブサイト2で発信しています。本学の歴史を振り返るとともに、卒業生や在校生をはじめ、本学に関わりの深い方々から寄せられたメッセージなども掲載していますので、ぜひご覧ください。

創立90周年
創立90周年

電力で「自然エネルギー100%大学」への挑戦

また、2018年は昨年11月に本学が宣言した「自然エネルギー100%大学」をめざす取り組みをより強力に進めていきます。
本学が所有するメガソーラー野田発電所の発電量と市川キャンパスにおける消費電力を同量にする目標の達成期限は、2018年度末(2019年3月末)となっており、野田発電所にはソーラーパネルの増設による発電量の増加、学内では省エネ意識の徹底や空調の適正化によって消費電力の削減に努めます。「自然エネルギー100%大学」の宣言は多くのメディアにも取り上げられ、注目を集めました。この取り組みが環境省の「COOL CHOICE LEADERS AWARD」を受賞したことも前号でお伝えした通りです。2018年は電力に関して自然エネルギー100%を達成する目標に向けての活動になりますが、この成果を野田発電所の発電量とガスを含む全消費エネルギー量を同量とする2020年度目標の実現に繋げる大事な1年になることは言うまでもありません。他大学ではまだ例を見ない本学のチャレンジに、どうぞご期待ください。