学長コラム

本学の取り組みや教育活動、学生たちの活躍などの最新情報を中心に、時折、原科学長の研究テーマである参加と合意形成、環境アセスメントに関連した話題もお届けします。

皆さん、こんにちは。
新年度がスタートしました。昨年の学部入試は12,000人を超える志願者がありました。志願者は6年連続で増加しています。中でも一般入試の志願者の増加は著しく、このことは、毎日新聞(2109年4月9日付)に掲載された「志願者を増やし続ける全国の上位10校」(大学通信調べ)においても、本学が9位で伝えられていました。大学間競争の激しい東日本では本学のみということです。「令和」を迎える今、このようなお伝えができ、大変嬉しく思います。

全学部共通カリキュラムがスタート

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本学では、4月2日(火)に学部、4月6日(土)に大学院の入学式を執り行いました。心よりお祝いを申し上げます。

今年度、学部の入学者は1,561名、大学院の入学者は106名です。内訳は商経学部905名、政策情報学部144名、サービス創造学部226名、人間社会学部211名、そして国際教養学部75名です。さらに商経学部3年次への編入学者が1名います。このうち留学生は、中国から4名、ベトナムから2名、韓国とウズベキスタンから各1名です。多彩な留学生がいます。大学院は、博士課程3名、修士課程は商学研究科13名、経済学研究科8名、政策情報学研究科1名、さらに、専門職学位課程には81名が入学しました。
新入生の皆さんには、素晴らしい環境の中で、是非、それぞれの道を励んで頂きたいと思います。

さて、今年度本学は、基盤教育機構を立ち上げ、学部の枠組みを超えて全学部の学生が履修できる「全学部共通カリキュラム」を開始しました。本学の学生として高き人格識見と教養とを備えた人材を育成することを教育目的としています。ディプロマ・ポリシーに基づき定めている、本学が育成する力(CUC 3つの力)である「高い倫理観」「幅広い教養」「専門的な知識・技能」のうち、主として、「高い倫理観」と「幅広い教養」を身につけるカリキュラムになっています。
今年の入学式の式辞でも、私は本学の理念や武士道精神について述べましたが、武士道には、色々な解釈があります。本学で言うものは、日本のモラルの源泉としての武士道です。これは、明治時代に国際人として大変活躍した新渡戸稲造博士の英文著書「Bushido – The soul of Japan-」、この本の中に書かれているものだと、私は考えています。明治時代の当時、何と30数カ国で翻訳された国際的なベストセラーです。

彼がその本を書いた理由は、当時、明治期の官僚のモラルが大変高かったからです。欧米列強は植民地化をしてきて、各国の支配階級を賄賂で動かそうとしました。ところが、日本ではそれが効かなかった。なぜか。それは当時の官僚は任命制で武士階級出身の人が官僚になることが多く、お金で動かそうとすると「無礼者」となったのです。欧米の人達は、なぜ、こんなに官僚のモラルが高いのかと不思議がったので、その疑問に答えようと書かれたのが、新渡戸稲造の「Bushido – The soul of Japan-」なのです。

本学の武士道とは、この日本のモラルの源泉としての武士道です。本学の創立者、遠藤隆吉先生は武士的精神と言っていますが、モラルの源泉として捉 えており、私の理解する武士道精神と同じものだと思います。この武士道精神について、学部学生には、「実学への招待」という基盤教育科目の講義で話しをしていく計画です。