学長コラム

本学の取り組みや教育活動、学生たちの活躍などの最新情報を中心に、時折、原科学長の研究テーマである参加と合意形成、環境アセスメントに関連した話題もお届けします。

皆さん、こんにちは。
新年度が始まりました。今年は、昨年できなかった入学式を、感染防止を徹底し2回に分けて行えました。皆さんの希望に燃える顔を見ることができたのは嬉しいことです。

しかし、新型コロナの感染拡大の勢いはなかなか弱まりません。政府は東京都など4府県を対象に緊急事態宣言を5月11日まで発出しました。今後、新たな対応が必要になるかもしれませんので、大学からの連絡には常に注意をしてください。

自らつかむ学び

学長コラム

大学での学びは、上から与えられるものではなく、自らつかんで行くものです。自らの判断で勉学を進めてゆく。大学には沢山の授業が用意されていますが、この春学期、皆さんはどんな科目を選択しましたか。1年生の授業は基盤教育科目が大半ですが、それらは、大学の学びで大切な判断力養成の基礎となる、幅広い教養を身につけるために重要なものです。大局的な見地からものを見て、時代の変化を捉える力を養うには、それぞれの授業から何を学ぶか。2年生以上が本格的に学んでいる専門科目においても、この視点が大切です。

皆さんは1週間のうち半分程度の時間は既定の授業時間割に従って学び、それ以外の時間は、皆さん自らが勉強する時間です。授業の予習、復習を行う、個々の授業により両者のバランスは異なりますが、予習、復習を行う。キャンパスに入れば、図書館や1号館1階のラウンジ、The University HUB、The University DININGなどのスペースで友人らと共に学べます。ただし、マスク着用で、互いに十分な距離を取り、屋内の換気にも注意。

大人の時間管理

そして、重要なのは授業時間外での学習プランをきちんと作り、そのプランで決めた時間を守ることです。すなわち、時間管理をしっかりとする。これは簡単なことではありませんが、皆さんの人生にとって大きな力となります。時間管理は、社会に出てからは特に大切になります。それを大学生活で学んでください。

朝寝坊をせず、規則正しい生活をする。授業開始時間の5分前にはスタンバイしている。このことを心がけてください。この「5分前」が習慣になると何が起きるか。日常生活では友人など、皆から信用されるようになります。時間を守 る習慣をつけるためには、まず、しっかりと生活時間のプランニングをすることです。それが、大人としての時間管理です。

リーダーとしての武士道精神

本学の建学の精神は商業道徳の涵養。そのために、本学創設者の遠藤隆吉博士は武士的精神の注入をとしました。これは、新渡戸稲造の言う日本のモラルの源泉としての武士道のことだと私は考えています。武士は決断と実行の人です。経営者や多様な専門家を輩出している本学では、問題解決にあたり的確な判断ができる力をつけることを重視しています。それには、高い倫理観が必要です。

そして、判断したことを実行するには他の人とのコミュニケーションが必要です。そのためには言葉を正しく伝える。皆さんは専門家としての基本的な知識と技能を身につけ、言葉をきちんと使えるようになってください。そして、豊かな表現力が求められます。

大学のキャンパスは多様なコミュニケーションができる素晴らしい場です。今学期は対面による面接授業を全授業の8割近くで行います。また、遠隔授業の場合にもコミュニケーションは取れます。オンライン会議やメール、CUC PORTALなどを通じてコミュニケーションが可能。面接授業でも遠隔授業でも、疑問があれば、どんどん積極的に質問をしてください。

皆さんは自由に勉強する環境を与えられました。これは、ご家族や保護者の方からの支援があるからです。常に感謝の気持ちを忘れず、学ぶことを楽しんでください。