86米谷 理奈4年 千葉県 私立千葉経済大学附属高校出身谷口 美波3年 東京都立深川高校出身藤井 紘司准教授3年次から開講される研究ゼミナールは、自分の研究したい学問分野・興味関心に従って自由に選択可能。担当教員の指導のもと、少人数クラスで学び合う学生同士で議論しながら知識を深めて問題発見・解決の方法を学ぶとともに、自分の専門性を高めていきます。少人数クラスで興味関心のある研究を深める藤井 紘司 ゼミナール [エシカル・ツーリズムの探求]放置林の課題に対応した観光戦略を立案。人・社会・自然がよく在るための思考を育む。私たちは離島フィールドワークで伊豆大島を訪れ、島中に咲き誇る「ツバキ」を用いた持続可能な観光戦略の立案に挑みました。地域住民の方々によると、島ではヤブツバキの放置林が増えており、その手入れ等が大きな課題になっているということ。「ツバキは観光資源だ」と考えていた私たちは衝撃を受けましたが、この経験を通して地域住民・観光客・地球それぞれがWIN-WINとなる観光戦略を組み立てる難しさと面白さ、大切さを実感しました。まだ見ぬ土地に足を運ぶことで、好奇心や探究心が大いに磨かれていく。ゼミ最大の特徴は、実際に現地に足を運ぶフィールドワークです。2023年度は世界遺産に登録されている静岡県の三保松原、東京都の本州島側地域から南海上175kmに位置する三宅島を訪問。地域住民の方々と交流を深めながら、その土地ならではの風習や文化、魅力を発見し、環境にも社会にも「やさしい」観光のあり方を考えました。インターネットや教科書では知り得ない発見が満載で、好奇心や探究心が磨かれていることを感じます。地域社会の課題解決を図るエシカル・ツーリズムの可能性を探究。自分で問いをつくる力を身につけます。藤井ゼミでは、里山・里海等のローカル・コモンズを活かした地域社会の暮らしや生き物に対するエシカル・ツーリズムの可能性を探求します。観光は経済的な恩恵をもたらしますが、大規模な乱開発や自然破壊、地域の文化変容、オーバーツーリズム等の様々な問題も引き起こします。ゼミでの研究を通して、自然環境を含む地域社会と経済との調和を実現できる新しいツーリズムを構想し、特に「観光客に対し、人や社会、環境に配慮した行動をうながす観光形態」であるエシカル・ツーリズムを考案していきます。伊豆大島の観光資源である「ツバキ」を用いた里山保全のアクティビティや、世界遺産の構成資産になっている静岡県の三保松原の保全に取り組んでいます。教員が問いを与えるだけではなく、個々の学生の経験や気づきから問題意識を引っ張り出し、そこから問いをつくるようにアドバイスしています。ゼミナール
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