文字化け退治

これで中国語ページが見られる


異星人からのメッセージ?

 このページは日本語で作成、日本語文字フォントを使ってパソコン上で情報を提供しているのです。しかし、インターネット上の中国関連のページに入る時、パソコンの画面上、意味不明な記号が溢れ、判読不可能となったことは時々あります。みなさんは経験したことがあるでしょうか。

 興ざめた話恐縮ですが、これは異星人からのメッセージではなく、ただあなたのパソコンの中に中国語表示用のフォントが入っていないから起こった現象です。いわゆる「乱碼Luanma」つまり、文字化けのことです。

 コンピューターの世界では、中国語も日本語と同様、2バイト文字で漢字を処理しなければなりません。しかも、漢字の形がかなり違っていて、使用文字数も異なるので(本講座の「中国語の漢字」参照)、日本語と同じ文字セットを使うこともできません。そのため、パソコン上で中国語を入力や表示したい時、日本語フォント以外に、中国語フォントを用意する必要があります。このホームページは中国語フォントの導入はまだ済んでいない方のことを想定して、グラフィックス手法で中国語簡体字を表示しています。将来、みなさんからの反響によって中国語版のページを作ること可能です。

 中国語の漢字表示は日本語より難しいことです。まず、簡体字繁体字という形が違うが、使い道は一致している二重式の漢字システムが存在していることです。そして、中国大陸と台湾はそれぞれ異なった入口から情報化社会に入ったので、同じ漢字に対して、異なったコードシステムを構築したのです。具体的に言うと、中国大陸で使っている中国語フォントは、GBコードと呼ばれ、1981年5月中国国家標準総局によって制定されたのです。一方、台湾では1984年に制定されたBIG5コードが使われています。現在、この2組のコードはどちらでも簡体字と繁体字を表示できますので、コンピューター上で表示できる中国語漢字は実際、GBコードの簡体字と繁体字及びBIG5コードの簡体字と繁体字、4セットとなってしまったのです。これはほんとうに煩わしいことです。特に中国大陸と台湾の双方とも密接な関係を持っている香港や海外各地の中国人社会においては、パソコンの中でこの2組のコードセットと4組の漢字フォントを一緒に入れなくちゃ正常な情報生活を送れないほどです。

 なお、これらのフォントをパソコンに入れない限り、Internet ExplorerやNetscape Navgatorなどのブラウザソフトでいくら中国語のフォントを指定しても、正常に表示することはできません。

 みなさんもこの点に留意して、中国語フォントの導入を考えましょう。


条条道路通北京(すべての道は北京に通ずる)

 どんなソフトを導入すべきかというと、選択肢はたくさんあります。中国語処理用のソフトは、まず表示専用ソフトと入力・表示兼用ソフトに分けられます。入力・表示兼用ソフトについて、「中国語入力ソフト紹介」コーナーを参照して下さい。ここは表示専用のソフトを中心に私なりのアドバイスを提供させていただきましょう。

●『Word97 Far East サポート』 もし「Word97」を持っている場合、「Far East サポート」を利用して、中国語版の「Word97」で作成された文章を簡単に読むことはできます。日本語「Word97」1枚目のCD-ROMにある「Valupack」フォルダの「Fareast」の中に「Chssupp」というSetup用のファイルがあります。それをダブルクリックして、後は英語メッセージの指示通りに中国語表示の追加機能がインストールされます

●『Asia Surf Ver.1.0 亜洲通』 中国語(BGコードとBIG5コードのそれぞれの簡体字と繁体字)、韓国語、日本語対応のマルチリンガルドライバ。本社は台湾にある華康公司(ダイナラブ)の日本法人会社ダイナラブ・ジャパンの製品です。日本語版は、日本語Windows3.1またはWindows95に対応しています。ソフトを立ち上がると、ディスクトップ上一つのコントロールバーが現れ、ボタンは対象言語の旗にデザインされていて、クリックするだけで3カ国4セットの文字の切り替えはできます。入力はできないが、ホームページ・電子メールの閲覧や印刷はでき、かなり便利な道具です。体験版は当社のホームページ上からダウンロードができるそうです

 〔価 格〕\5,800+消費税

 〔問合先〕ダイナラブ・ジャパン株式会社

      TEL:03-5950-3316

      http://www.dynalab.co.jp:www.dynanet.ad.jp

●『Hanzi Viewer for Windows(32) Ver.2.5』 これは日本在住の中国人の方である樊省相が開発したフリーソフトウェアです。簡体字・繁体字及び日本語漢字を自動的に識別でき、日本語版のWindows95とNTの両方に対応しています。中国語ホームページ及びEメールの表示と印刷に使えます。パソコン通信ネットワーク上で公開されたソフトなので、通信環境があれば、ダウンロードできます。
 〔登載FTP〕 Site: ftp.fedu.uec.ac.jp
<Directory: pub\china\software\ms-win>
 〔開発元〕樊省相 E-mail: fan@magical.egg.or.jp
CQE00365@niftyserve.or.jp

●『RichWin 四通利方』 中国国内のハイテック企業が開発した「中文平台(中国語表示・入力・印刷システム)」の一つです。現在、ドイツ・フランス・アメリカなどの諸国で市販されていて、英語版などのWindows上で威力を発揮できる定評のあるソフトです。当社のアメリカにあるホームページ上から、30日間有効の体験版をダウンロードできます。サイズは5MGもあるので、時間的な余裕を持ってダウンロードした方は良いでしょう。

  〔開発元〕四通利方公司

●『日中之星U+99』 これは中国国内でシェアナンバー1の『中文之星』という「中文平台」を技術的な処理を加え、日本語Windows上で運行させているソフトです。旧バージョンの時代から私は利用してきて、最新バージョンには様々な新しい機能が追加されたようです。たとえば、中国語の標準漢字コードを直接処理できることや、豊富な中国語入力方法や、多彩な中国語フォント添付されていることや、中国製のソフトを日本語Windows上で走らせる等々、自由度はかなり高くなったようです。この8月には『日中之星V』も発売することになり、その時、合わせて検討したいと想います。

  〔価 格〕\54,000+消費税

 〔問合先〕アカデミソフトウェア株式会社

●電子メールの文字化け もし、中国にいる「朋友(友人)」と中国語で電子メール文通をやっているとき文字化けと遭遇したら、いくつかの方法があります。まず、コンピューター上の中国語処理問題について一番詳しく説明してくれる『電脳中国語』(好文出版、1998年11月)から対策を探すことを薦めたい。これは「漢字文献情報処理研究会」という中国または漢字文化関連の若手研究者からなるグループが著作したもので、CD−ROMもついています。

 また、「乱碼」というホームページの著者はいろんな中国語環境に関する文字化けの現象を分析して、それぞれに即応した対策を提示しています。困ったら、このページにアクセスしてみて、だいたい解決できると思います。ただし、BIG5コードで書いているので、まず中国語の閲覧環境を整備してから利用しましょう。   


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