06 不本意から始まった学生時代が
生涯の武器を習得する転機に
佐久間 敦 さん
金融
税理士法人 小川会計 農業経理士 監査部主任
商経学部商学科 卒業
What is your job?
相続の相談まで
お金の悩みを一手に
担うパートナー
法人や個人事業主の監査を担当しています。お客さまを定期訪問し会計データをチェックし、節税対策、事業承継、時には相続の相談にもお応えしています。勤務地の新潟県新潟市江南区亀田エリアは緑豊かな田園地帯。農家が多いことから6年前に農業経営アドバイザー、昨年秋に農業経理士の資格を取得しました。農業の特性を理解した上で税務・労務の指導を行っています。主な担当先は建設業、小売など法人20社、個人20件を担当しています。
簿記2級は賢者の剣だった
同期への劣等感で猛勉強第一志望の大学に落ち、後期入試で滑り込み合格したのが千葉商科大学でした。浪人をしなかったのは、入学が1年遅れた場合のシミュレーションをしたから。生涯年収から予備校代と志望大学から入社した初任給を差し引いた差額400万程度をいつ回収できるかを検討。それよりも現役合格で経済全般を学べるなら就職にも優位だろうと考えました。
どこか不本意な気持ちを抱えたまま学生生活を送る中、初級簿記の単位を落とし自分の成績に愕然とします。千葉商科大学は商業高校出身者が多く、簿記の基礎力がある学生が多かったのです。彼らが「簿記は簡単」と言うのを鵜呑みにして学業を疎かにしてしまったのです。悔しいやら恥ずかしいやらで一気にエンジンがかかり、夏季休暇に猛勉強して単位を取得。その勢いのまま友人の勧めで会計教育実践の場である「瑞穂会」に所属。翌年の6月に日商簿記検定2級を取得できたのは、自分だけ取り残されたくないという劣等感と、切磋琢磨できる友人がいたからこそ。一度は落第した簿記をものにできたことで、就活のきっかけにもなりました。今ではこの大学を選んでよかったと思っています。

牙城に飛び込む覚悟も
新潟にUターン就職就活のエリアは特に選ばずスタートしましたが、2011年に東日本大震災が発生し、家族のそばにいたいと思うように。他県の大学出身の私が地元企業を希望することは新潟大学の牙城に飛び込むようなものです。その上、買い手市場で内定がなかなか獲得できず、不安が募る中、就活サイトで税理士法人小川会計(以下、小川会計)の求人情報を見つけました。
当時の業界の傾向として、新卒よりも即戦力になる中途採用を歓迎しがちでしたから新卒採用枠があると知ってすぐエントリーしました。面接時、実力者ばかりで正直受かる気がしませんでしたが、面接官から将来の夢を聞かれ、「レーサーになりたかったが重量オーバーで諦めました」とありのままお伝えしたところ、笑いありの和やかな雰囲気に。幸運にも採用の運びとなりました。
思えば、小川会計は母がかつて勤めていた会計事務所とゆかりがあり、思いもよらず親子2代でお世話になる形に。面白いご縁だなと感じています。

変わらず必要な人との
触れ合い
AI時代の生き残り戦略 現在は法人や個人の方々の経営を会計監査を通してサポートしています。職場の人間関係にも恵まれ、その道30年の職場の先輩がかつて千葉商科大学の近くに住んでおられた“同郷のよしみ”で可愛がってもらっています。
一方、常に危機感を持って働いている理由が2つ。小川会計は各グループ企業と連携をして税務のみならず、経営コンサルティング、相続、保険など暮らしにまつわるあらゆるお悩みをワンストップで解決することを大切にしています。お金のプロ集団だからこそ幅広い領域の知識を要します。常に勉強してスキル向上に努めないと生き残れないと心に留めて、日々の業務にあたっています。
2つ目はAI時代が本格的に到来したら税務・会計は一つのツールでしかなくなるのかもしれないという危機感。血の通った関係性こそが人である所以です。山あり谷ありなのは人生も経営も同じ。継続的にお客様のお悩みに寄り添い、「おかげ様で経営が安定しました」なんてお声をいただくと、この仕事を選んで本当によかったと、やりがいを感じます。