言語・文化領域

国府台経済研究 第31巻第1号
【2021年3月31日発行】

オリンピック復興運動に関する社会文化史的考察

まえがき…大賀紀代子

第1章
古代ギリシアにおける若者教育とスポーツ—実態とその神話化…師尾 晶子
はじめに

1. 古代ギリシアにおけるオリンピックの位置
2. ギュムナシオンという場
3. 若者教育とスポーツ
4. 西欧における古代ギリシアの教育論の受容とスポーツ教育のモットーとしての「健全な肉体に健全な精神が宿る」の普及

おわりに

第2章
スポーツと法—法文史料のなかの「アスリート」…藤野 奈津子

I.はじめに
II.検討
III.おわりに

第3章
グーツムーツにおける「健康な身体」思想とオリンピックの夢—『青少年の体育』の改定と近代ドイツ体育思想の趨勢…荒川敏彦

1. 問題の所在—近代ドイツにおける身体訓練
2. 「軟弱さ」の克服と「健康」な「身体」
3. 『青少年の体育』における古代オリンピックの叙述の改訂
4. ギムナスティクとトゥルネン
5. トゥルネンと近代オリンピック

第4章
19世紀「工業化社会」の産物としての「オリンピック復興」—その社会的必要性にみるイギリス産業革命期からの連続性と階級間融和…大賀紀代子

1. 本稿の目的と課題
2. イギリス産業革命期における政治的問題の解決手段としての「古典的知識」の普及
3. 階級間融和としての社会的役割を担った「オリンピック復興」
4. 結語

第5章
日本のオリンピック教育をめぐる一考察—東京五輪(1940・1964・2020年)関連教材を手がかりとして
…沖塩有希子
はじめに

1. 1940年「幻の東京五輪」当時の関連教材:『オリンピック精神』
2. 1964年東京五輪当時の関連教材:『オリンピック読本』
3. 2020年東京五輪の関連教材:『オリンピック・パラリンピック学習読本』

むすびにかえて

第6章
オリンピックと東アジアのスポーツ政策—日韓中3ヵ国のオリンピック開催前後の政策転換を中心に…朱眠

I.オリンピックとアジア
II.概念整理と研究対象
III.日韓中のスポーツ政策
IV．考察

国府台経済研究 第26巻第1号
【2016年3月31日発行】

ヨーロッパ統合に関する総合的研究 —その統合の理念、その課題、そして東アジア地域への示唆—

まえがき…師尾 晶子

第1章
古代ギリシアにおける「他者」の発見と「他者」との境界をめぐる言説の展開
—ヨーロッパという境界の策定の歴史的展開と近代における受容をめぐって—…師尾 晶子

はじめに

1. 古代ギリシア人の境界意識
2. ギリシア人とバルバロイ(異民族)という対比の誕生
3. 小アジアをめぐるアケメネス朝との攻防と異民族敵視、異民族蔑視の言説の普及
4. 異民族＝敵としてのマケドニアという言説
5. アレクサンドロスによるギリシア人と非ギリシア人の区別
6. ヘレニズム時代：ギリシア人の領域の拡大とバルバロイの領域の遠隔化
7. 戦争を契機に再生される異民族蔑視の思想と異民族敵視の思想
8. むすびにかえて—EU の拡大・EU の境界— 異民族蔑視、異民族排除の境界は再び生ずるのか?

第2章
国制史からみたユリア事件—「アウクトーリタース(auctoritas)」再考—…藤野 奈津子

1. はじめに～本稿の課題
2. アウグストゥスとユリア
3. ユリア事件
4. おわりに～国制史からみたユリア事件

第3章
ナショナル・アイデンティティと自己愛—愛国心とナショナリズムの差異に注目して—…中村 晃
要旨

1. 問題と目的
2. 方法
3. 結果と考察
4. 総合考察

第4章
金融サービスにおけるイノベーションと地域統合—EUにおけるクラウドファンディングの発展—…藤原 七重
はじめに

1. クラウドファンディング
2. クラウドファンディング市場の概況
3. EU 統合とクラウドファンディング

第5章
ヨーロッパ統合を支える協同学習…酒井 志延

1. 日本の外国語教育の現状
2. 外国語教育の目標
3. Content Language Integrated Learning(CLIL)
4. ヨーロッパ評議会の言語政策
5. 授業見学で気づいたこと
6. 協同学習の具体例
7. 協同学習を理論的に考えてみる
8. あなたが必要
9. 複言語主義について
10. 日本の教育への文脈化に向けた課題
11. 映画『スパニッシュ・アパートメント』(セドリック・クラピッシュ監督)

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