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イベント

2020年7月31日(金)、大川印刷(本社:神奈川県横浜市)が主催するオンラインイベント「NO MORE! SDGsウォッシュ vol.4~隗(かい)より始めよ。RE100%大学と企業ここにあり。~」が開催され、YouTubeで動画が公開されました。

千葉商科大学原科幸彦学長

大川印刷 Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=-sSm0Kqgsa0&feature=youtu.be

「SDGsウォッシュ」とは、国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)に取り組んでいるように装うだけの、いわば「なりすまし」の事業や活動を表す言葉。そうした見せかけにとらわれず、持続可能な社会の実現に向けた企業や団体、個人の取り組みのあり方について考え、意見を交わすことを目的に企画されたオンラインイベントです。

第4弾となる今回のイベントは、千葉商科大学との共催により実現。原科幸彦学長をはじめ、省エネ活動などに参加する6名の学生をゲストに迎え、SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」の視点からプログラムを構成。副題に「隗(かい)より始めよ」とあるのは、中国の史書「戦国策」にまつわる成句で、「大きな事業や計画は身近なところから始めるとよい」を意味しています。

「RE100(再生可能エネルギー100%)」をテーマに大学の取り組みを紹介しながら、約90分にわたって語り合いました。以下、当日のプログラムをダイジェストでお伝えします。

武士道精神を現代に引き継ぐ千葉商科大学の教育

最初に登壇したのは千葉商科大学の原科学長。「有用の学術と商業道徳の涵養」を説いた建学の理念にまで立ち返り、その根底にある他者への慈しみの心や、金銭より道徳を上に見る行動基準といった「武士的精神」の大切さを説明。

千葉商科大学原科幸彦学長

また、その精神に基づく実学教育の使命は「治道家」の育成にあるとして、次のように述べました。

「治道家というのは、現代的に言うと、大局的な見地に立って時代の変化を捉え、社会のさまざまな課題を解決しようとする、高い倫理観を持った人物のこと。それは新渡戸稲造が唱えた、子々孫々のために力を尽くす武士道の精神でもあり、またSDGsの理念にも通じています。本学が行う実学教育とSDGsの取り組みが、ここでつながるわけですね」

原科学長はまた、そうした理念の上で2017年度より進めている「学長プロジェクト」に言及。その目標の1つとなった「自然エネルギー100%の大学運営」がすでに達成(※)されたことを紹介し、学生たちによる個々の活動紹介へと場を譲りました。

※千葉商科大学は、電気とガスを含めたキャンパスの総エネルギー消費量に相当する再生可能エネルギーの発電で「自然エネルギー100%大学」の取り組みを進めています。2017年11月に環境目標を宣言し、2019年1月には年間のキャンパスの消費電力量365万kWhに対して369万kWhの発電量となり、第1の環境目標とした電力での自然エネルギー100%大学を達成しています。

学生たちが自主的に取り組む「ハートウェア」アクション

ハートウェア(学生や教職員の行動につながる省エネ意識)は、ハードウェア、ソフトウェアと並ぶ、千葉商科大学における省エネ推進活動3要素の1つ。その一翼を担う学生活動について、まず渡辺裕也さんが、「みんなが快適で無理せず続けられる省エネ」を理念とする学生団体SONE(自然エネルギー達成学生機構)を紹介。

学生団体SONE

これまでに進めてきた「打ち水イベント」や「グリーンカーテン推進」などの成果を踏まえ、「今後は発信に力を入れ、保護者や地域企業との連携も進めていきたい」と語りました。

軍司脩瑠さんが紹介したのは「CUC100ワイン・プロジェクト」。近隣の大人や子どもが集まれる畑を大学内に作ろうと、ソーラーシェアリングを導入して、ぶどうの栽培に励んでいます。「目指しているのは、新たな地域の交流の場。創立100周年を迎える2028年までにオリジナルワインの生産を実現させたいですね」。

「The UD・プロジェクト」の伊東郁哉さんは、食品ロス削減に効果のあるレトルトカレーを開発し、学食で提供している取り組みを紹介。「SDGsの目標12『つくる責任、つかう責任』を重視して、災害時にも役立つものをと考えました」。「SDGsを目指すカレー」として各種メディアでも取り上げられました。

最後は「学長ゼミ」に所属する野口絵里歌さんと留学生のアリムジャン・アサンさん(中国新疆ウイグル自治区出身)。

アリムジャン・アサンさん

アジア各地から100人以上の学生が集うGPAC(アジア学生交流会議)で活躍することが、このゼミの狙い。英語力やプレゼン能力を磨くために研鑽を積む学生たちの様子が紹介されました。

大人も学生も「やってみよう精神」で一歩を踏み出そう!

その後、イベントは大川印刷の取り組み紹介を経て、参加者全員による対談セッションへ。

オンライン画面

大川印刷から入社2年目の小峰千波さん、千葉商科大学からはSONEの保科友紀さんと高橋百合子限定顧問・名誉教授が加わり、学生時代から環境問題に関する活動をしてきた大川印刷入社1年目、宮﨑紗矢香さんの司会で進んだ意見交換は、「やってみよう! が世界を変える」の認識で一致。

大学であれ、企業であれ、若い世代がやってみたいと思うことを後押ししてくれる仕組みと環境、それを支える上の世代の理解が大切、といった意見が多く聞かれました。

「SONEの打ち水活動に参加したのは、『とにかく何かやってみたい』と思う気持ちが原点でした」(千葉商科大学・保科さん)
「介護施設で働く外国籍の方の苦労など、問題に直面する人たちと直接お話しすることで見えてくるものがあります」(千葉商科大学・野口さん)
「私自身、外国人として、活動に参加しながら周りの人たちのサポートに助けられました」(千葉商科大学・アサンさん)
「大川印刷にも、そういう場にどんどん送り出してくれる、チャレンジさせてくれる環境があります」(大川印刷・小峰さん)
「やりたい人の背中を押して、みんなで応援する。どちらの組織にも共通する環境があるのですね」(大川印刷・宮﨑さん)

最後に、大川社長が「コロナ禍で社会のあらゆることがリセットする中、若い人たちの斬新な考えや行動力が今まで以上に必要とされています。みんなで一緒にやりましょう!」とエールを送り、オンラインイベントは幕を下ろしました。

「商いは信用が一番!」

オンライン画面

株式会社大川印刷
従業員約40名で医薬品添付文書の印刷をはじめ、商業印刷物の企画・デザイン・印刷・製本等を行う。2005年、自社の社会的使命を、本業を通じて社会課題解決を行う「ソーシャル・プリンティング・カンパニー®」と位置づけ、2017年からは国連のSDGs(持続可能な開発目標)を経営計画に入れ、「環境印刷」を推進している。J-クレジット制度を活用したカーボン・オフセットによるゼロカーボンプリント、FSC森林認証紙や石油ゼロのノンVOCインキの使用、さらに日本初となる初期投資負担ゼロの太陽光パネル設置により再生可能エネルギー100%工場で印刷を行っている。
2017年に環境省の第7回カーボン・オフセット⼤賞で「奨励賞」を受賞。2018年には、第19回グリーン購⼊⼤賞「⼤賞・環境⼤⾂賞」、第2回ジャパンSDGsアワード「パートナーシップ賞」を受賞。

この記事に関するSDGs(持続可能な開発目標)

SDGs目標1貧困をなくそうSDGs目標2飢餓をゼロにSDGs目標3すべての人に健康と福祉をSDGs目標4質の高い教育をみんなにSDGs目標5ジェンダー平等を実現しようSDGs目標6安全な水とトイレを世界中にSDGs目標7エネルギーをみんなに そしてクリーンにSDGs目標8働きがいも 経済成長もSDGs目標9産業と技術革新の基盤をつくろうSDGs目標10人や国の不平等をなくそうSDGs目標11住み続けられるまちづくりをSDGs目標12つくる責任 つかう責任SDGs目標13気候変動に具体的な対策をSDGs目標14海の豊かさを守ろうSDGs目標15陸の豊かさも守ろうSDGs目標16平和と公正をすべての人にSDGs目標17パートナーシップで目標を達成しよう
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