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インタビュー

SDGsやCSRに対する姿勢が問われる今、日本企業・団体はそれらにどう取り組んでいるのでしょうか。MIRAI Timesでは、SDGsやCSRに取り組む企業・団体の事例を連載でご紹介します。具体的な取り組み内容について、千葉商科大学の学生記者が取材しました。

第2弾は「株式会社コーセー」。取材に応じていただいたのは、同社のコンシューマーブランド事業部の松本さん(写真中央。写真左:コンシューマーブランド事業部 吉見さん、写真右:経営企画部 潮田さん)です。

株式会社コーセー訪問

「SAVE the BLUE」プロジェクトで海洋と森林保全に貢献

学生記者:御社では環境保全活動「SAVE the BLUE」プロジェクトを、2009年から実施されています。その概要について教えてください。

松本さん:「SAVE the BLUE」は、地球温暖化の影響により絶滅の危機にさらされているサンゴ礁を保護し、植林することで森林を守り、青く美しい地球の未来を守ることを目的としたプロジェクトです。当社の主力ブランドである雪肌精シリーズ対象商品の売上の一部を、サンゴ礁の保全活動や森林保全活動に寄付しています。

2009年に開始し12年目になりましたが、この活動を通じて合計17,342株、105,194,126cm2(25メートル公認プールの約28.0倍)ものサンゴを増やすことができました。

学生記者:なぜ、「SAVE the BLUE」プロジェクトを始めたのでしょうか。

株式会社コーセー訪問

松本さん:雪肌精という当社の主力ブランドをご存知でしょうか。1985年に誕生し、2020年に35周年を迎えるブランドで「和漢植物」のエキスを配合した化粧品です。

つまり、自然の恵みから生まれ、存続してきたブランドだとも言えます。ですから、お客様に感謝の気持ちを伝えると同時に、地球に恩返しをしたいと考えていました。そこから、このプロジェクトは始まりました。

具体的に何に取り組むかを模索する中で、沖縄県でサンゴの養殖に取り組む金城浩二さんの活動を知りました。

金城さんから、「水中にいるサンゴも森と同じように二酸化炭素を吸収し、酸素を出すという役割を果たしていること」「海の生物の約4分の1がサンゴ礁に生息していること」を教えていただきました。金城さんのサンゴ保全に対する熱い思いをお聞きするなかでこの活動を支援したいという気持ちが高まり、活動の支援を決めました。「地球からサンゴ礁が減少し続けている」とのことから、サンゴ礁を保全していく活動が、地球への恩返しになると考えたのです。

学生記者:プロジェクトを進める中で、一番苦労したことは何ですか。

松本さん:こうした活動が地球のために大事だということを、知っていただくまでに時間がかかりました。サンゴと地球環境の関係性が分からず、「沖縄の話でしょ」と他人事に思われがちです。そこを徐々に巻き込んで、地道に伝えていくことには苦労しましたね。

学生記者:認知を高めていくために、工夫したポイントなどはありますか。

松本さん:環境保護の大切さを体感してもらうために、「サンゴ留学」というツアーを企画・運営しています。ツアーでは、金城さんやゲストの方をお呼びし、地球環境に対して意識を高められるセミナーを行ったり、一緒にサンゴの植え付けを行ったりしています。

学生記者:「サンゴ留学」には、どのような方たちが参加されていますか。

株式会社コーセー訪問

松本さん:社内では、お客様と接点を持つ当社のビューティコンサルタント(販売スタッフ)や海外のKOSÉ社員などが参加しています。社外では、メディアの方たちやお取引先様、また雪肌精のCMに出演いただいている女優さん、俳優さんなどをお呼びしています。

また、2018年には環境省が取り組む「国際サンゴ礁年2018」のオフィシャルサポーターとして新聞社と連携し、小学生を対象とした感想文・感想画のコンクールを開催しました。そこで表彰された子どもたちも、サンゴ留学に招待しましたね。

活動の幅を森林保全にまで広げ「森は海の恋人」と連携

学生記者:2018年より、東北エリアの森林保全に取り組むNPO法人「森は海の恋人」に対しても支援を開始されました。支援を開始した背景には、どのような想いがあったのでしょうか。

株式会社コーセー訪問

松本さん:「SAVE the BLUE」は、雪肌精のブランドカラーである「青」から「海」を連想し、海洋保全活動からスタートしました。しかし、もう少し広い概念で捉えて「地球を守るプロジェクト」に進化させたいとの想いがありました。

そこで、「森は海の恋人」を運営されている畠山重篤さんにお話をし、海から森へと私たちの活動の幅を広げたという背景です。

学生記者:SDGsやCSRを意識した取り組みとして、今後どのようなことを強化していきたいとお考えですか。

松本さん:化粧品の容器、外装の資材や成分などにも、サスティナブルなものを使用することを検討しています。また、もっと自分たちにできる活動はないか、探っていきたいですね。海洋保全や森林保全以外にも、色々な面でこの活動は進化させられる余地があると思います。

学生記者:本プロジェクトが、社会や環境に対して貢献できていると感じるのはどんな時ですか。

松本さん:実際に自分の目で、サンゴが広がっているのを見た時です。また、このプロジェクトに対する前向きなコメントやSNS上での書き込みを見た時に、「やっていてよかった」と感じますね。

株式会社コーセー訪問

学生記者:ありがとうございました。

企業プロフィール
株式会社コーセーは、1946年に創業した国内を代表する化粧品メーカー。「美しい知恵 人へ、地球へ。」をコーポレートメッセージに、美の創造企業として化粧品を軸とした多彩な事業を展開する。主力ブランドは、「雪肌精」「ESPRIQUE」「DECORTÉ」「Visée」「Prédia」など。日本国内のみならず海外へも販路を広げ、アジア各国、アメリカ、ブラジルなどでも展開している。

この記事に関するSDGs(持続可能な開発目標)

SDGs目標14海の豊かさを守ろうSDGs目標15陸の豊かさも守ろう
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