研究プロジェクト成果報告

研究代表者 戸川 和成(総合政策学部 専任講師)
共同研究者 渕上 哲(総合政策学部 准教授)

1.研究成果の概要
本研究は、ソーシャル・キャピタル論からしがらみを解きほぐすために必要な仮説を導出するために地域担当職員制度に着目し、地域担当職員制度を導入している自治体および地域の共同管理を円滑に運営している自治体に対する取材および、首都圏のソーシャル・キャピタルに関する調査データを整備し、混合研究法に基づく研究計画を実施した。それによって、地域担当職員制度を担う地方公務員や住民と行政の間に立って人々を仲介する境界連結者が円滑に運営を進めている可能性をソーシャル・キャピタル論から整理することによって、しがらみを解きほぐすしくみを解明できる糸口を発見している。

2.著書・論文・学会発表等
【論文(査読あり)】
戸川和成・宇佐美淳・渕元哲(2025)「ソーシャル・キャピタルと地域担当職員制度に関する研究—地域担当職員制度は政策参加を促進させて政策満足度を高めるのか—」、経済社会学会編『年報経済社会学』、採択済み。
【著書・論文(査読なし)】
戸川和成・渕元哲・宇佐美淳(2024)「暮らしを支えるコミュニティ政策と住民参加に関する自治体調査からみた全国61都市の地域担当職員制度と都市ガバナンスに関する考察」、『千葉商大紀要』、第62巻、第2号、pp. 43-73。
【学会発表等】
1.戸川和成・渕元哲(2024)「ソーシャル・キャピタルの豊かさは地域担当職員制度の導入を促進させるのか」、経済社会学会、第60回全国大会、亜細亜大学、2024年9月8日(日)。
2.戸川和成(2024)「ソーシャル・キャピタルのダークサイドは地域社会運営の停滞を招くのか」、日本政治学会、2024年度日本政治学会総会・研究大会、名古屋大学、2024年10月6日(日)。