2024年11月18日
ウォーターフロントにおけるテンポラリー・アーバニズムの現状と課題
2024年度のこれまでの主な研究活動は、海外文献の収集とフィールドワークによる海外事例調査である。具体的にはウォーターフロントを都市計画における戦略的な空間、あるいは都市アイデンティティ地区として位置づけてその再開発に取り組むカナダの主要都市バンクーバー(臨海地区)、モントリオール(河岸地区)、ケベックシティ(河岸地区)、トロント(湖岸地区)における空間利用の現状についてある程度把握することができた。
1.海外文献収集の状況
文献については、カナダでの研究拠点であるブリティッシュコロンビア大学図書館への全面的なアクセス権を得ることができ順調に情報収集を進めることができた。関連の書籍、学術論文、新聞雑誌記事、政策・計画文書などはかなりの量となるため、今後その整理、読み込みを進めると同時に、ウォーターフロント再開発プロジェクトの動向について継続的な文献収集を進めていく予定である。
2.フィールドワークの状況
現地でのフィールドワークでは現場での情報収集に努めたが、残念ながら現地でコロナに感染したため実地踏査や専門家インタビューにやや支障をきたし情報収集に不足が生じた。しかし、研究にとって貴重な画像および動画情報をある程度収集することができた。以下にその例を示す。
左:バンクーバー① ウォーターフロント再開発検討地区
右:ノースバンクーバー① ウォーターフロント再開発地区
左:ケベックシティ① ウォーターフロント再開発予定地区
右:ケベックシティ➁ 大型船舶ターミナル
左:モントリオール① ウォーターフロントのエンターテインメント利用
右:モントリオール➁ウォーターフロントでの公共空間再生
左:トロント① ウォーターフロント再開発地区
右:トロント➁ ウォーターフロント白夜祭
本研究はテンポラリー・アーバニズムという都市計画の概念を追求するものであるが、地区によってはその関連情報の収集が技術的に難しいという現実に直面し、今後の進め方の再検討が必要と考えている。