研究プロジェクト

研究代表者 中村 元彦(会計ファイナンス研究科 教授)
共同研究者 谷川 喜美江(商経学部 教授)
      森  浩気(商経学部 准教授)
      渡邉 圭(商経学部 准教授)
      小池 聖一・パウロ(会計ファイナンス研究科 教授)

千葉商科大学では多くの税理士・公認会計士をはじめとする会計人を輩出しており、組織化されたCUC会計人クラブが存在する。定期的な会合をCUC会計人クラブと実施すると共に、会計教育研究所が年に1回の会計・税務研修会の開催を実施することで信頼関係を構築してきており、この会計・税務研修会の開催を本年度も実施した(千葉県税理士会・日本公認会計士協会千葉会とも連携)。 
この目的は、研究面からは実務家における会計・監査・税務業務に対して、ディスカッションやヒアリング調査を通じて、研究者が研究において知ることが難しい実務における現状や課題を抽出し、今後の研究につなげるものである。

第12回 会計・税務研修会の開催

<概要>
日時:2025年11月22日(土)
開催校:千葉商科大学1号館
発表タイトル:「税務におけるデジタル技術の活用と課題
発表者(3名):①荒木康仁氏(CUC会計人クラブ幹事、税理士)
②Ariunsaikhan Tserendorj 氏(Prosolutions TIN LLC、モンゴル税理士)
③Baasanjav Uranbileg氏(モンゴル税理士)
参加者:参加者数:53 名(対面形式)(なお、学生も参加している)

<開催趣旨>
千葉商科大学では多くの税理士・公認会計士をはじめとする会計人を輩出しており、組織化されたCUC会計人クラブが存在する(千葉商科大学同窓会のホームページ上にも記載あり)。定期的な会合をCUC会計人クラブと実施すると共に、会計教育研究所が年に1回の会計・税務研修会の開催を実施することで信頼関係を構築してきている。第12回会計・税務研修会は、この年に1回の会計・税務研修会に当たる。
定常的プロジェクトにおいて、AI等の利用における会計・税務業務の影響を調査に関して、実務家へのアンケートやヒアリングを今後検討しているが、インターネットによる調査の実施では、調査自体の信頼性の問題、複雑な質問項目への回答率の低下など十分な調査ができないことが多い。これに対して、CUC会計人クラブとの信頼関係を構築することにより、会計・税務業務における課題について、調査することが可能となっている。なお、CUC会計人クラブの会長からも協力に関して対応するとの回答をいただいている。

<開催案内における内容>
わが国では税務におけるデジタル技術の活用を積極的に進めている。そこで、本研修ではわが国の税務業務や企業におけるデジタル技術導入事例と、デジタル技術により会計・税務業務の効率化を実現しているモンゴルの活用事例を紹介しする。また、わが国の税務における今後のデジタル技術の活用と課題について紹介する。

<報告におけるスライドの一部>

荒木康仁氏:『税務におけるデジタル技術の活用と課題』※当日の資料からの抜粋
荒木康仁氏:『税務におけるデジタル技術の活用と課題』資料

Tserendorj Ariunsaikhan氏:「モンゴルにおけるデジタル技術の活用事例紹介」※当日の資料からの抜粋

Baasanjav Uranbileg氏:「税務におけるデジタル技術の活用と問題」※当日の資料からの抜粋

<今後>
会計・税務研修会の開催後に、本館7階において懇親会を開催し、CUC会計人クラブと千葉商科大学の教員・学生との間で多くの議論を行った。この中で、モンゴルが急速にAI技術の活用を国が主導して進めており、両国の比較検討が日本における税務面でのAIの研究に有効ではないかとの意見が出された。また、多くの税理士、公認会計士がAI等によりどのような業務が変化していくかについて関心を持っていることが明らかになった。
2026年度においても、会計・税務研修会を開催するとともに、モンゴルとの比較研究は有用であると考え、この研究を発展することを予定している。また、この研究を進める中で、実際に業務を実施している税理士・公認会計士への調査も検討していきたい。

<第12回 会計・税務研修会での写真>
講演時の講師(Baasanjav Uranbileg氏)、参加者

講演時の講師(荒木康仁氏)