メディア表現系ゼミ卒業制作(2022年度)

学びの集大成、個性溢れる作品の数々

政策情報学部 楜沢順教授(専門:西洋美術、油彩、版画、メディア芸術、コンピュータグラフィックス、アニメーション、映像)、吉羽一之准教授(専門:グラフィックデザイン、タイポグラフィ、組版設計)、後藤一樹准教授(専門:映像社会学、映像制作、ライフストーリー研究)のゼミナールでは「芸術・メディア・表現」を研究テーマに、学生たちがイラストレーション、映像、音楽、シナリオ、グラフィックデザインなど、さまざまな表現の技術と手法を学んでいます。4年生の卒業前に開催された「卒業制作展」では、4年生が表現に関する学びの集大成として制作した作品の数々を2022年度は市川市の木内ギャラリーで展示しました。大学4年間で培った表現の技術と手法を生かし、思いを込めて制作した作品は個性溢れるものばかりです。

2022年度「卒業制作展」作品紹介(抜粋)

期間:2023年2月18日(土)~23日(木・祝)
会場:木内ギャラリー(千葉県市川市)

アニメーション「ひくつばめ」

アニメーション「ひくつばめ」

花木桃夏
(植草学園大学附属高校出身)

大学で学んできたことの集大成として、脚本・作画・ナレーションを全て自分で行うアニメーション制作に挑戦しました。キャラクターはやわらかい可愛らしい動きと親しみやすいものにし、主人公のつばめの性格を「ひくつ」にしました。私と同じように、自分をひくつな性格だと感じている人に勇気をもってもらいたいという思いから、ストーリーを大切にした作品を制作しました。

イラスト「ケモノ世界の少年少女」

イラスト「ケモノ世界の少年少女」

中村美貴
(東京学館船橋高校出身)

卒業制作では、はじめにキャラクターの個性や世界観を練って、ラフを描く際に魅力的にみえる構図に試行錯誤しました。特に力を入れたのは、光の当たり方を意識して描きあげることです。夜の世界の絵は、太陽の光ではなく街の夜景が光源になるので、実際にフィギュアなどに光を当てながら細部までこだわって制作しました。

Webサイト「縦組み小説」

Webサイト「縦組み小説」

横瀬莉乃
(鉾田第二高校出身)

「Webサイトの魅せ方」を研究テーマに、縦スクロールに着目し、短編小説の導入部分を縦組み1行で見せ、最終的に本の購入につなげるためのWebサイトを作りました。続きが読みたくなるように、最適な文字の間隔や量を表示させるためのコーディングに苦労しました。結果、この手法は1行に集中でき、内容がスムーズに入ってくるという気づきがありました。

絵本「のびーるあにまるず」

絵本「のびーるあにまるず」

横田音央
(市立船橋高校出身)

リーフレットの形や折り方の研究から、最終的に仕掛け絵本の制作にたどり着きました。絵は子ども向けですが、内容は大人でも楽しめるようにと、動物のどこが伸びたら楽しいか、意外性も出したいと考え制作しました。設定を決めて絵ができても、実際に紙を折った時に、うまく線がつながらず、印刷してはやり直し、効率よく形を整えれるようになるまでかなり苦戦しました。

映画「哀哭の声」

映画「哀哭の声」

筒井凜
(東京学館船橋高校出身)

脚本を尊重しながらも、映画的なシーンを成立させるために適宜物語を書き換え、映像に具現化していくプロセスを丁寧に踏み「登場人物が葛藤しながら生きている」映画をつくり上げることをめざしました。登場人物の思考をくみとる「間」、映画的な象徴表現など研究したことで、言動が与える印象の大切さを学んだので、今後の仕事や生活でも生かしていきたいと思います。

ドラマ「未来~約束のレールを敷いて~」

ドラマ「未来~約束のレールを敷いて~」

遠藤由美
(銚子商業高校出身)

地元「銚子」を舞台に、銚子電鉄の存続と地域活性化に貢献したいという思いから、自身や友人の高校時代の経験を元に、女子高校生ふたりの友情をドラマにしました。ストーリーは経験をリアルに、演出はドラマチックにすることで、風景から人物の気持ちを感じ取れる映像を目指しました。予定していた撮影場所が使用できないなどの困難もありましたが、チーム制作やドラマ発信の良さを学ぶことができました。

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