進路・就職

「世界で働く」「世界と働く」「世界をもてなす」

グローバル化の進展は日本企業の海外進出だけでなく、国内のグローバル化という形でも現れており、グローバル人材を積極的に採用する傾向は、大企業のみならず中小企業でも高まっています。一方、国際社会で活躍する人材はまだまだ不足しているのが現状で、これからの社会であらゆる分野の企業から求められるグローバル人材に必要な力を身につければ、就職の可能性は大幅に広がっていきます。
国際教養学部は 「世界で働く」「世界と働く」「世界をもてなす」さまざまな分野で、国内外を問わず「仕事ができる人」を社会に輩出することをめざしています。

国際教養学部生の志望業界

国際教養学部生がめざす業界

「空港で働く」を知る! — 成田国際空港株式会社(NAA)

海外108都市を結び、年間約4,000万人が往来する成田空港。グローバルな職場というイメージを持つ人も多く、国際教養学部生もグランドスタッフをはじめ「空港で働く」ことが、希望する仕事の上位に入っています。
「空港で働く」こと、空港の仕事を知るために、成田国際空港株式会社を訪問しました。

伊藤大貴、細谷亮太伊藤 大貴(昭和学院高校出身)
子どもの頃から空港が大好きで旅行で飛行機を利用する時だけでなく、普段から空港に足を運び動向をチェックしています。

細谷 亮太(千城台高校出身)
イギリス留学時、行きも帰りも乗り継ぎでトラブルが発生し、空港の床で一夜を過ごした経験あり。日本の空港ではこういう時どんな対応をしているのか知りたいです。

木川直樹さん、五十川 太一さんお話を伺ったのは、
成田国際空港株式会社(NAA)
人事室マネージャー 木川 直樹さん
人事室副主幹    五十川 太一さん

学生: 成田国際空港株式会社(以下、NAA)はどんな仕事をする会社ですか?

NAA:「空港で働く」と言うと、チェックインカウンターやショップでの接客をイメージするかもしれませんが、私たちNAAの仕事は、すごく分かりやすく言うと「成田空港の大家」です。滑走路やターミナルの整備をはじめ、ターミナルビル内の施設を航空会社やレストラン、ショップの事業者に、そして、貨物施設を物流会社などにご利用頂いています。そのために、成田空港に乗り入れる航空会社の誘致や、テナントが空港全体のレベルを保ち、収益につなげてくためのマネジメントも私たちの仕事です。つまり、NAAは空港を経営する役割を担っており、成田空港の運営、機能を強化し、「世界一の空港」になることをめざしています。

学生: 航空会社をはじめ、ショップやレストランはそれぞれ空港に場所を借りているんですね。「空港で働く」と言っても、空港で何がしたいかによって入る会社も違ってくる。私は空港がサービス業だと思っていたので、大学でもホスピタリティやマーケティングに関する科目を履修したり、インターンシップもサービス業で行うことにしました。NAAは空港の大家として、NAAの仕事の中でサービスマインドが生かせるのはどういうところですか?

取材風景NAA: 皆さんが思うサービス業とは違うかもしれませんが、航空会社への営業や施設の充実を図るうえでもサービスの視点が必要です。私たちは世界各国の航空会社がより効率的に運航でき、旅客がより快適に旅行ができるようにバックアップしています。例えば、航空会社に対して、日本が目的地ではなくても乗り継ぎをスムーズにできるようにして成田空港に乗り入れるメリットをアピールしたり、テナントの売り上げアップのために協働でキャンペーンもします。ほかにも、近隣住民に対しての騒音対策など地域や環境への取り組みも行っています。旅客、航空会社、地域といった私たちの仕事の対象に対して、サービスマインドを持つことは必要ですし、それを生かす部署はNAAの中にたくさんあります。
これだけ多くの外国人旅行者が日本を訪れるようになり、私たちの知らないところで成田空港と世界の空港は比較されています。世界一の空港にするためには、成田空港のサービスレベルと利用者の満足度を高めていかなくてはなりません。世界から評価されるためには、それをさまざまな切り口から戦略的に行うことが重要なのです。

学生: 空港を世界の人々が評価しているという点では、私はイギリス留学で行きも帰りも乗り継ぎのトラブルがあり、帰国の時は空港の床に寝て、翌日の便を待ちました。正直、その時の対応に満足できなかったので、その空港のイメージはあまり良くないです。空港全体でサービスレベルを保つには、NAAのような仕事が大事なんですね。例えば、非常時にはどんな対応をしているのですか?

NAA: 成田空港は頻繁ではないですが、台風や大雪などで飛行機が飛ばなくなることや、空港に乗り入れる鉄道や道路がストップする可能性もあります。そうなれば、1~2万人が一夜を明かすことが想定され、水、スナック、寝袋は相当数を備蓄しています。NAAは成田空港の大家と言いましたが、空港で働く人は約4万人に対し、NAAの職員は約700人です。非常時に私たちに与えられた役割はとても大きいです。

学生: 空港の仕事、空港で働くって、聞けば聞くほど自分たちが考えていたイメージとは違いますが、ほかにも私たちの知らないNAAの仕事の意外性はありますか?

取材風景NAA: 成田空港は売上規模で見ると日本一のショッピングモールだと知っていますか? 外国人旅行者の増加に比例して、成田空港のテナントの売り上げが伸びています。ビジネス利用の多い羽田空港と比べ、成田空港は観光利用が多く、ショッピングも重視されます。ショッピングモールとしての機能が成田空港を差別化できるんです。LCCもそのひとつで、第3ターミナルのオープンで国内線利用者が急増しました。羽田空港は大手の航空会社ですでに発着枠が埋まり、LCC参入の余地は極めて少ないのです。これも成田空港が差別化できるところなのかなと思います。世界の空港と競争していく中で、私たちもどんどん次のイノベーションを起していかなければならず、NAAは自ら変革と創造に取り組むことができる人材が必要です。

学生: それでは、私たちがNAAをめざす上で、学生時代にどんな勉強や経験が必要ですか?

NAA: 世界一の空港にするという夢を共有できる人を探しています。NAAの仕事はとても幅広く、社内でも異動すればまるで転職をしたかのような気分になるほどです。NAAでは若いうちはいくつかの部署を経験し、さまざまな視点から空港マネジメントを学ぶので、学生時代にもいろいろなものの見方ができるような経験をたくさん積み重ねておいてほしいですね。面接では話題の引き出しの多い人が魅力的に映るんです。だから、学生時代が面白かったと言えるように、何事にも全力で頑張ってください。

感想

空港の利用者に対して直接的なサービスをするわけではないけれど、空港の仕事にはサービスマインドが必要だということを知ることができて良かったです。ショッピングモールとしての空港という見方があることも面白く、話を聞いて視野が広がりました。会社に対してアピールできるものを学生時代にたくさん作っておきたいと思います!(伊藤)

「世界一の空港」にするといる使命感が伝わってきました。仕事の内容が社内で全然違っていても、みんなが1つの目標に向かって働いているということがよく分かりました。自分自身も差別化できるように、留学をはじめ、これまでの経験を振り返り、それを生かすことを考えていこうと思います!(細谷)

集合写真