本学創設者の遠藤隆吉博士は、1938(昭和13)年、千葉県津田沼町鷺沼の地において、自らの研究体系をとりまとめ、独自の哲学である「生々主義」を象徴する修養道場「生々示宇」を建設するとともに、その趣旨を明らかにするために、翌年「生々示」碑を建立しました。
碑の表文は、ギリシア語のパンタライ(万物流転)に始まり、続いて「生々主義」の意味する所のものを英文で刻んであります。
裏文は、ラテン語で英文を用いて碑を刻んだ理由及びヘブライ語で「千次郎の息子(隆吉)記す」と刻んであります。
この碑に刻まれた「生々主義」こそが、世にエンドウイズムといわれ、本学建学の趣旨である「実学尊重」の原点となるものです。
その後、碑の行方が判らなくなっていましたが、1979(昭和54)年9月に、習志野市実籾の小倉公園に現存することが判明しました。
この由緒ある「生々示」碑が、千葉商科大学創立70周年記念の年に発見され、習志野市より千葉商科大学敷地内に移転・建立されました。
「生々示」の碑の建立場所は、千葉商科大学本館正面玄関横手の6号館別名ロゴス館手前の植え込み内にあります。
この場所は、本学のメインストリートを付属図書館正面に向かって右手にあたり、本学のロケーションの中心となる場所であると共に、本学ロゴス館の入り口にあたります。
遠藤隆吉博士は、「生々主義哲学」のはじめに、次のように述べられています。
「色眼鏡をもって万物を見れば一色同然である。人間をもって万物を見れば人間的でないものはない。意志がある。ゆえに意志をもって万物を見る。意志的でないものはない。万物茁々として萌え出でんとする。知識がある。知識をもって万物を見る。知識的でないものはない。宇宙はロゴス(Logos)*によって支配されているとも見える。感情がある。感情的でないものはない。」
- ※ロゴス(Logos)…(1)ことば、意味、論理・理性 (2)概念、理論、思想など、理論的諸活動 (3)万物を貫徹する理性的法則。理法。