人間社会学部×湖山医療福祉グループ 『明日の福祉アイデアコンテスト』グランプリ決定!
人間社会学部
2017年12月7日
人間社会学部と、湖山医療福祉グループ(代表:湖山泰成氏、東京都中央区)は、全国の高校生から募集した「明日の福祉アイデアコンテスト」の厳正なる審査を実施し、グランプリ2件(原科賞・湖山賞)を決定しましたので、お知らせします。
3回目を迎えた「明日の福祉アイデアコンテスト」は、家族・地域交流・健康の観点から自宅や医療福祉現場で実践できる新たな試みを全国の高校生から募集し、未来につながる「明日の福祉」を考える契機にしてもらうことを目的として開催したもので、今年度は160件の応募がありました。
応募作品については、千葉商科大学 原科幸彦学長、湖山医療福祉グループ 湖山泰成代表をはじめ本学人間社会学部教職員、湖山医療福祉グループ関係者ら審査委員が審査を行いました。
高校生の柔軟な発想から生まれた素晴らしいアイデアの数々は、今後、湖山医療福祉グループの施設での実施に向けて検討していきます。
受賞アイディア一覧
グランプリ 原科賞
応募テーマ | 地域交流 |
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アイデア名 | 地元の伝統野菜(かき菜)でソーシャルビジネス |
受賞者 | 栃木県立佐野松桜高等学校2年 大森 康平さん |
コンセプト | 地元の伝統野菜である「かき菜」を産学官民が協力してPRする。 |
応募者による期待出来る点 | 産学官民(企業・学校・地方自治体・地域住民)が協力して、PRを行うことで、佐野市の活性化につながり、地域住民が元気になる。 |
応募者による実践案 | 地元の高校生が主体となり、企業や自治体、地域住民を巻き込んで、かき菜の加工品や料理の提案などをする。 |
審査講評 地域活性化は現代の重要課題であり、産学官民の連携も多くみられる。ただ本提案は伝統的食材の活用に着目した点で地域連携に加え、高齢者の知恵を活かし、社会参加を促すといった福祉的観点を持つ魅力的な提案である。 |
グランプリ 湖山賞
応募テーマ | 地域交流 |
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アイデア名 | 高齢者施設同士での交流の場を作る |
受賞者 | 千葉県立松尾高等学校3年 赤松 瑞希さん |
コンセプト | iPadやパソコンのLINEやスカイプを使い、高齢者同士で励まし合ったり、なにかイベントの内容を企画することにつなげ、活動を広げる。 |
応募者による期待出来る点 | 毎日、人と関わることが少ないのを解消できる。高齢者同士で、ゲームや散歩(動物園や公園)をし、活動が活発になる。 |
応募者による実践案 | 複数の高齢者施設で、高齢者がLINEやスカイプ等の無料ビデオ通話を通し、他の人との会話につなげる。またそこから、ゲームの大会や、お出かけを企画し活動の範囲を広げる。 |
審査講評 複数の高齢者施設を繋ぐツールに敢えて若者の文化の象徴であるLINEやスカイプ、iPadを使ったアイデアが素晴らしい。さらにゲーム大会やお出掛けなどのアクティビティに広がりを企画しており高く評価できる。 |
優秀賞
アイデア名 | 「健康な生活を送るための料理」教室 |
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受賞者 | 岩手県私立一関修紅高等学校2年 佐藤 圭一郎さん |
コンセプト | 健康な生活を送るためにバランスの良い食事について皆で一緒に料理を作り学んでいく。 |
審査講評 全世代を対象とした地域包括ケアシステム整備において、福祉施設に対する地域住民の心のバリアフリー化は大きなテーマである。地域住民の健康志向にマッチした社会教育を通じた交流機会の場として有効な提案である。 |
アイデア名 | 畑づくりと料理教室 |
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受賞者 | 福井県私立啓新高等学校2年 山本 翔太さん |
コンセプト | 高齢者の方々と一緒に旬の野菜を育てて、旬の野菜で料理をする。 |
審査講評 高齢者の認知機能の低下を防ぐ手段として、残存機能をできるだけ使う機会を持つことは大切である。屋外で季節を体感し、自分が育てた食材を自分で調理することで、社会参加機会を持つ提案としての意義がある。 |
アイデア名 | VRで懐かしい風景を見ながら歩行訓練 |
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受賞者 | 群馬県立伊勢崎興陽高等学校3年 舘石 明美さん |
コンセプト | 歩くリハビリを、いつも同じ施設の廊下ではなく、懐かしい風景を見ながらやっていただきたい。 |
審査講評 高齢者にとって自分の過去ほど大切な記憶はない。VR装置の装着に抵抗感を持つ可能性はあるが、将来を見据えた魅力的な提案である。自己の記憶にある空間で訓練を行うことで在宅復帰の可能性向上を図れる可能性もある。 |
アイデア名 | 職員の方の地域の高齢者施設見学会 |
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受賞者 | 東京都私立保善高等学校2年 佐々木 陽さん |
コンセプト | 地域交流と施設環境の見直し |
審査講評 地域包括ケアシステムとは“ネットワーク”であり、そのネットワーク作りを自治体に積極的に絡んでもらい、地域と施設の見守り体制を強化していきながら進めるアイデアが高く評価できる。 |
アイデア名 | 老人ホームに、子供たちや保育学生、看護学生、介護学生など様々な人と関わる機会を増やす。 |
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受賞者 | 千葉県立松尾高等学校3年 木口 瑳彩さん |
コンセプト | ・学童保育のような仕組みを導入する。 ・看護学生や介護学生、保育学生のボランティアを募集する。(対話やレクリエーションの参加、外出援助など) |
審査講評 老人ホームに機能に学童保育を絡めながら、その担い手に看護、介護、保育を学ぶ学生をボランティアとして活用し、共生型ケア実践を提案しているアイデアが斬新で高く評価できる。 |
アイデア名 | 誰もがいきいき! 福祉施設から発信する園芸交流~多世代交流から健康作りと地域づくり~ |
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受賞者 | 長野県下高井農林高等学校3年 古川 玲奈さん |
コンセプト | 最近は、若者も高齢者も家に閉じこもる人が増えてきたと言われています。私は、誰もが生きがいを持って暮らしていける、農作業を通した多世代交流ができる居場所づくりを提案します。 |
審査講評 福祉施設から農作業を通した多世代交流ができ、かつJA・役所・学校などとの連携から新たな地域の繋がりまで企画している点が素晴らしい。さらに地域コーディネーターの育成にも言及しており高く評価できる。 |
アイデア名 | 福祉についての講座の実施 |
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受賞者 | 静岡県立富岳館高等学校2年 木口 裕絵さん |
コンセプト | 福祉について小中学生に講座を開き、しっかり福祉について知ってもらう。 |
審査講評 福祉について学んだ高校生が、自分の地域の小中学校へ訪問して、福祉に関する劇を通じて興味を持ってもらおうというコンセプトが面白い。教員や福祉の専門職が教えるのではなく、高校生が教えるというところを評価したい。 |
アイデア名 | お祭りなどの最中にゲームをし、地域の人とチームを組んで点数を競う |
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受賞者 | 福岡県立福岡講倫館高等学校3年 田代 優音さん |
コンセプト | チームにすることで地域交流もできて、リハビリにもつながる。 |
審査講評 地域交流を行うために、老人ホームなどの行事に合わせて地域のお祭りを実施し、さらにはチームを組んで対抗戦形式でゲームを実施するという点が面白い。社会福祉施設と地域社会とが交流する点を評価したい。 |
アイデア名 | 駐輪場にグリーンロードを設置する |
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受賞者 | 兵庫県立香寺高等学校2年 岡本 有輝さん |
コンセプト | 目の不自由な方やけがをしている方が、安全に歩道を歩けるようにする。 |
審査講評 高齢者や障がい者にとっては、放置自転車や歩道の点字ブロックを塞いでしまう障害物などによって行動が制限されてしまうことがある。グリーンロードを設置するという案は、誰もが安心して外出できる社会に繋がると思われる。 |
アイデア名 | 離乳食調理講座の実施 |
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受賞者 | 兵庫県立香寺高等学校2年 藤井 麻由香さん |
コンセプト | 自分で手軽に安全でおいしい離乳食を考え、作る講座。 |
審査講評 離乳食調理講座の実施については、子育て支援の一つでもあると思われる。ママが自宅で栄養バランスが良い物や安心安全なものを提供することは、子どもにとっても良いことである。子育ての視点からのアイデアを評価したい。 |