交換プログラム(ベトナム)

FPT大学(夏期)

海外に対する自信の変化

国際教養学部 吉井愛里彩

私は今回のFPT大学交換プログラムに参加し、いろいろな場面での文化の違いを感じました。
味覚の違いでは、匂いや辛さの感じ方が全く違うと感じました。ベトナムの料理は全体的にかなり辛いものが多く、辛いものが苦手な人にとっては少しきつい料理となっていました。辛さの種類でいうと唐辛子のような辛さのものが多く、飲食店に行くと必ず辛いソースが置いてありました。これはベトナムの人の話ではないですが、サマーキャンプに参加していたナイジェリアの人々は唐辛子を丸ごとかじってそのまま食べていました。日本人の数人は料理に入っていた小さな欠片でさえ悲鳴をあげていたので、こんなにも味覚の違いがあるのには驚きました。そして、ベトナムの学生に日本人が好んで食べる梅干しをあげたところ、ドリアンより酷いと言っていました。しかし、日本の学生はドリアンの方が酷いと言っていました。ドリアンは口に入れた瞬間に苦手なにおいが口の中に広がりました。ナイトマーケットに行ってもスーパーに行っても、多くの場合ドリアンの匂いがしました。ベトナムの人々はドリアンを好んで食べますが、ここでも味覚の違いを感じました。

物価の違いでは、金銭感覚が麻痺するような感覚を覚えました。例えば、日本で服が欲しいと思って買い物に行くとトップスは安くても1,500~2,000円ほどします。しかし、ベトナムのナイトマーケットなどに行くと、トップスは1枚約350~400円程度で買うことができました。初めはとても驚きましたが、慣れてくると1,500円だと高いという日本ではありえない感覚を覚えました。そしてベトナムではディスカウントがあることに驚きました。提示されている価格から交渉次第で値段を変えることができるのは、日本ではない光景だと思いました。ベトナムのフードコートで夕飯を食べた時、1人400円程度で食べることでき、3人の合計金額が日本での夕飯1人分程度の値段でした。そのため日本に戻った時に、大抵のものが高く感じてしまいました。

語学面では、母国語以外を話せる人の多さに驚きました。日本人は基本的に日本語しか話せませんが、ベトナムで関わった人のほとんどは日常会話程度なら共通語である英語を話すことができました。
生活面では、泊まったところが寮だったためにあまり苦労することはありませんでした。しかし初日に停電が起きて、暑くて真っ暗の部屋で2時間ほど待った時は大変でした。その停電で、ベトナムでは日常的によく計画停電をするということを知りました。日本では余程のことがない限り停電は起きませんが、日本以外の国ではそのような違いがあるのだと知りました。

交通面では、歩行者などに対しての安全面の違いを感じました。日本では信号がたくさんあり道路を渡るのに危険は少ないですが、ベトナムでは信号が少なくバイクが多いため、慣れていないと怖くてなかなか渡ることができませんでした。そして驚いたことに、渡る時に走っている人はおらず、みんな堂々と渡っていました。現地の学生が言うには、スピードなどは運転者側が考えているので、歩行者が走ると逆に危ないとのことでした。

授業面では、毎回必ず行うプレゼンテーションに驚きました。日本の授業ではプレゼンテーションを行うこと自体が少ないですが、今回の授業では3時間の授業のうち、最後の1時間は自分が考えたことを英語で1人ずつ発表するという形式で行いました。これは将来のプレゼンテーション力にも繋がるし、英語の勉強にもなるので、とても良いと思いました。日本ももっとプレゼンテーションを増やした授業を多くしていけば、アピール力に優れた人が増えるのではないかと感じました。

衣服の面では、色によって民族衣装に意味があることが分かりました。ベトナムでは大事な日に赤色の民族衣装を着るといいます。最終日のIntercultural festivalの出し物で、ベトナムの女の子たちがその衣装を着て傘を持って踊りを披露してくれました。
観光の面では、料金の違いが気になりました。日本では「小人・中人・大人」のように料金が分かれていますが、ベトナムの有名な観光地であるバナヒルに行った時には現地の人と観光客とで値段が分かれていました。そんな分け方を見たのは初めてだったので少し驚きました。

今回の研修では、文化の違いについて深く考えさせられることが多かったです。ベトナムだけでなく世界でも同じことが言えます。自分たちが今持っている「この国の人はこうだろう」という固定観念を持って接すると、全く違ったりします。そのような偏見などを持たずに色々な国の人と関わり、互いの文化を認め合うことが大切だと感じました。今後自分が留学などをするうえで、その国の文化を認め相手の国を知ろうとする努力が大切だと感じました。