海外語学研修(韓国)

漢陽大学校(夏期)

海の向こうの学びについて

政策情報学科 原田はな

はじめに、私は今回の海外語学研修に参加するにあたって、高校3年生のときに立てた大学での自分の目的の一つである、夏休みに韓国に短期留学するという目的を達成することができ、今までコツコツ頑張ってきたことが報われて良かったと思うと同時に、これからも漢陽大学校への長期留学に行くという目的を達成するために頑張らなければならないと改めて感じることができました。

今回の海外語学研修では、それぞれ別の場所で自分と違う専攻を学ぶ日本の学生や韓国の学生との交流であったため、幅広い視野を培うことと既存の価値観のブラッシュアップをすることができました。その中で、私はコミュニケーションにおいて重要なことは言葉の温度と距離感だということを学びました。言葉には温度があり、その温度はチャット上でもよく伝わるほど常に言葉を包み込んでいます。私は、漢陽大学校SUMMER SCHOOLの修了式で参加学生代表のスピーチをする際に、高校生の頃に読んだ韓国語で書かれた本を思い出しました。"言語の温度、言葉と文は頭に残るものではありません。胸にも刻まれます。心の奥深くに刺さった言語は負けない花です。私たちはその花を眺めながら慰めを得たりもします。" 暑い夏に涼しい場所、寒い冬に暖かい場所を人々が求めるように、常に私たちは言葉にも自分が心地よい温度を求める生き物です。だからこそ人と会話をするときには、相手の求める心地よい温度で接することが重要になります。そして、私は韓国にいる間、日本語が上手な友だち、日本語を勉強中の友だち、日本語が少し分かる友だち、日本語が分からない友だちなど多くの韓国人の友だちと時間を過ごしました。そんな中で改めて、言葉の温度と同様にお互いを思いながら適切な距離感で会話することがどれほど重要なのか感じました。私はまだ知らない単語も多く、上手な韓国語で会話できると胸を張って言うことはできませんが、本当のコミュニケーション能力が何か理解し、使うことができる自信はあります。近すぎたら心が見えすぎて、遠すぎたら心が分からない言語は、時々私たちを苦しめたりもしますが、常に相手を思いやる心があれば人生を豊かにするツールの一つになります。

そして、私にとってはじめての海外だったので、何事も聞いたことよりも自分の目で見たものが重要だということに今回気づかされました。韓国に来る前は、ネットで見聞きしたことで不安な要素が多かったのですが、実際に韓国に行ってからは困ったことは何一つありませんでした。特に飲食店やコンビニで、日本人だと気づいた店員さんが日本語で話しかけてくれたり、食べ物をサービスしてくれたりした時に、人の優しさに触れ、韓国に来て良かったと何度も思いました。箸やスプーンの置き方一つで違う国に来たことを実感しますが、人の優しさはどこに行っても変わらない暖かいものでした。

韓国に行って、学校のない休日に図書館やカフェで韓国人の友だちと韓国語の勉強をしながら溜まった疲れを取っている中で、なぜ韓国語の勉強をしているのか聞かれる場面がありました。私は高校生の時に、韓国の作家が書いたブログや一般人の書いたブログに関心があり、日本語では読んだことのないような比喩表現に感銘を受けました。そのときから、自分の考えを普段から誰かに伝えることが苦手な自分でも、日本語以外の言語でなら自己表現が上手にできるかもしれないと思い、普段から馴染みのある韓国語の勉強を始めました。実際に韓国語では一生懸命勉強した韓国語で話してみたいという気持ちもあり、普段の自分よりも自分をよく表現できると感じ、不慣れな言語であるからこそ、自分の言いたいことが間違って伝わらないようにきれいな言葉だけを話すようになるため、自分を客観的に見ながら話すことができました。

そして、漢陽大学校での授業では韓国語のみでの授業だったため、苦手だった韓国語のリスニング能力が格段にアップし、リスニング能力がアップしたことで韓国語での会話が前よりもスムーズになったと感じました。元々自分の得意なリーディングでは、まだ知らない単語が多いと感じたため、これからは単語の勉強を重点的にしたいと思いました。

これらの海外語学研修での多くの学びから、私はこれからも韓国語の勉強を続けながら、韓国以外の国の文化にも興味を持つ必要であると感じました。明洞や蚕室、弘大には海外の人が多いことや、毎日為替レートを見ながら、ウォンのレートの変動の理由には、例えば中国の情勢が関係していることなどを知り、もっと自分の視野を広げなければならないと感じました。視野を広げることは、コミュニケーションにおいても重要で、相手がこの言葉を聞いたらどのように受け取るだろうか、この言葉で表現することは適切なのかと考える際に必要になります。特にスラングでは出処がどこなのかを理解した上で使わなければなりません。他にも、広い視野は大きな心の器を構成する大きな要因であり、日本と異なる海外の文化や人々の考えを受け入れるときにも必要になります。このことから、私は海外語学研修の中で幅広い視野がとても重要であると学びました。これからも日本や韓国のことについて勉強しながら、まずはアジア地域についても関心を持ち、韓国に行くことで高まった勉強のモチベーションを保ちながら、今まで以上に一生懸命勉強して、将来韓国への長期留学をしたいと改めて感じました。大学は学生として過ごす最後の4年間なので、1年生の時にこのような貴重な経験ができたことで、短い時間を有意義に使いながら自分が本当にしたいことは何なのかこれからも考えていきたいと思いました。