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平田仁子サイエンスアカデミー特別客員准教授が、2021年のゴールドマン環境賞を受賞しました。日本人の受賞者としては23年ぶりの3人目、日本人女性としては初の受賞となります。

ゴールドマン環境賞は環境のノーベル賞とも呼ばれる賞で、毎年世界の6つの大陸から1名ずつ、環境問題に取り組む優れた活動家に与えられ、各地域における受賞者の功績とリーダーシップを称えるとともに、地球を守るために私たち皆が行動することを呼びかけるものです。

2011年の福島第一原発事故後に日本政府および企業が精力的に石炭火力発電の建設を推し進めてきたことに対して、平田特別客員准教授は、数年間にわたりNGOとして取り組みを行ってきました。その活動により日本国内の13基の石炭火力発電所の計画が中止に至ったことで、16億トン以上の二酸化炭素(40年間にわたり年750万台の乗用車利用によるCO2に相当)の排出を防ぐことができました。このような活動が評価され、このたびの受賞に至りました。

受賞コメント

平田仁子特別客員准教授

ここ数年、猛烈な勢いで石炭火力発電所の建設が押し進められてきたことに歯止めをかけようと取り組んできました。石炭火力の建設計画の中止を求める活動は、気候ネットワークのスタッフ、地域団体や住民のみなさん、サポートしてくださる国内外の法律家や専門家、NGOなどの力が合わさって大きくなってきました。このような大変名誉ある賞をいただくことになるとは思っていませんでしたが、本賞は、一緒に粘り強く取り組んできた皆に与えられた賞に他なりません。日本の市民一人ひとりが社会の変化に向けて行動することに光を当てて、その意義を認めてくださったことは、これからの私たちの活動に大きな力になります。しかし、脱石炭、脱炭素化の実現には、もっと大きな動きを作っていかなければならず、むしろこれからが重要です。この賞が、多くの人のさらなる行動につながる契機になってほしいと願っています。

(認定NPO法人 気候ネットワークプレスリリースより引用)