最新情報 2022年度

ニュース

橋本隆子副学長

橋本隆子副学長・商経学部教授(専門:ソーシャルメディア解析、Webマイニング、マルチメディア応用)は東京大学の小林 亮太准教授、中山悠理氏、国立情報学研究所の武富有香研究員、須田永遠研究員らと共同し、新型コロナウイルスワクチン接種期間中の2021年1月から10月までにTwitterで投稿された「ワクチン」を含む1億件以上の日本語の全ツイートデータを時系列的に分析しました。
人々の反応が時系列上でどのような変化をしたかについて考察した結果、2021年6月から開始された職域接種を境に、人々の関心がワクチン政策や関連ニュースなどの社会的トピックから、接種予約や副反応といった個人的事柄へと推移したことがわかりました。

この研究は、コロナパンデミックというある種の災害を対象とし、政府主導による国民的規模の課題解決(ワクチン接種)において、Twitter上の人々の興味や意識がどのように変化したか、それがワクチン接種の促進に影響を与えたかを分析するものです。これまで橋本副学長が行ってきた超大規模Twitterデータの意味的・時系列的のクラスタリングの研究の一部であり、人々の思いを可視化するものです。
この論文は 医療情報学の学術誌 Journal of Medical Internet Research のオンライン版で公開されました。

今後も大規模ソーシャルメディアデータの分析研究において、手法の改良および社会科学的見地に基づく分析を行うことで、社会を測り・表現する成果を表出していく予定です。

【論文情報】
雑誌名:「Journal of Medical Internet Research」(オンライン版:2022年12月22日)
論文タイトル:"Evolution of the public opinion on COVID-19 vaccination in Japan: Large-scale Twitter data analysis"
著者:Ryota Kobayashi*, Yuka Takedomi, Yuri Nakayama, Towa Suda, Takeaki Uno, Takako Hashimoto, Masashi Toyoda, Naoki Yoshinaga, Masaru Kitsuregawa, Luis E C Rocha.
URL:https://www.jmir.org/2022/12/e41928/