最新情報 2019年度

ニュース

11月19日(火)に正課授業科目「国際教養学概論」において、サティエンドラ・プラサド大使(フィジー共和国 国連代表部常駐代表)、ヴィリアミ・ヴィインガ・トネ大使(トンガ王国 国連代表部常駐代表)による特別講義を行いました。今回の特別講義は本学の自然エネルギー100%大学に向けたさまざまな取り組みが注目され、外務省からの依頼で実現しました。

フィジーとトンガは国連事務局が公表しているSIDS(Small Island Developing States/小島嶼開発途上国)リストに含まれている、小さな島々で国土が構成される開発途上国です。資源が少なく、輸送とエネルギーにコストがかかり、地理的にも経済的にも孤立するという問題を抱えています。さらに、地球温暖化による海面上昇の被害を受けやすく、持続可能な開発が困難だとされています。両代表は、気候変動とエネルギー問題について学生たちに語り、再生可能エネルギーと各国の連携が大切であることを強調しました。

講義後には、学生からの質問にも丁寧に答えてくださり、学生たちはフィジーとトンガという国を身近に感じることができ、改めて気候変動と再生可能エネルギーについて深く考える機会となりました。

学生コメント

フィジーとトンガは小さな島国でありながらも積極的にいろいろなことに取り組んでいることがわかりました。特に気候難民への取り組みが素晴らしく、オーストラリアが拒んだ気候難民の受け入れを積極的に行い、また受け入れ後も国民のように住処まで充実させていたことに感銘を受けました。また講義中、私が「核エネルギーに頼る日本に再生可能エネルギーが従来のエネルギー作りより安いことをどう伝えるか」と質問したところ、「若者である私たち一人一人が、会話をしてこの良さを広めていくのが効果的である」とお答えいただきました。アメリカがパリ協定を離脱しようとするなど、世界ではまだ環境問題に積極的ではない部分が多く、また日本も同じ島国でありながらもまだまだ意識は低いと思います。この講義を受け、未来の環境を大切にするためにも私たち若者から小さな島国の取り組みを伝えていくべきだと感じました。

国際教養学部1年 佐々木陽菜さん(越谷南高校出身)

トンガ、フィジーどちらも「フレンドシップ」が大切だということを強調されていました。その中でも経済面での苦労が多数有るという話を聞きました。成功だけではなく、失敗や問題点に国と一体になって考えるという姿勢に環境に対して重大かつ真剣に向き合っていることが伝わりました。日本でも今からできる持続可能な取り組みについての話を聞き、自分も環境について考えたり、取り組みを実行してみようと思いました。貴重なお話が聞けて良かったです。

国際教養学部1年 香取怜さん(本学付属高校出身)

国連常駐代表の特別講義
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