最新情報 2022年度

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全国の高校生を対象にサービス創造の重要性を広く社会に認識してもらうことを目的として新しいサービスのアイデアを募集する「サービス創造大賞2022」を開催しました。今年は「日常生活で感じる『困りごと』のエピソード」について、全国各地から累計457件の応募がありました。
応募作品については、「その困りごとを多くの人々が共有しているか」「その困りごとをどこかの企業が解決していないか」「発想や着眼点がユニークか」「エピソードが具体的に記述されているか」「文章が正確で分かりやすいか」の視点に基づき、総合的に評価して受賞者を決定しました。

「サービス創造大賞2022」受賞結果

大賞(奨学金3万円)1件

「電車の待ち時間も有意義な時間にすることができるスペースのデザインをしてほしい。」
提案先企業:(株)スペースマーケット
群馬県立前橋商業高等学校 岡田彩葉さん

優秀賞(図書カード1万円相当)3件

「荷物を送る際に使用する『送り状』を音声で書けて・送れる機能を付けてほしい。」
北海道札幌東商業高等学校 武本明奈さん
「初対面の人の前でマスクを外すのが恥ずかしいという悩みの解決依頼。」
熊本中央高等学校 松永彩香さん
「日本語を正しく学ぶことができるアプリのサービスを提供してほしい。」
富山県立滑川高等学校 水野里胡さん

高校賞(図書カード2千円相当)15件

群馬県立前橋商業高等学校

  • 「雨の日の宅配便の荷物が段ボールの場合濡れてしまい中身や外装が濡れてしまって困っている。段ボール以外の別の方法がほしい。」中島千尋さん
  • 「チューブ製品の中身が少量の場合に最後まで使用できる商品の開発をしてほしい。」湯浅朋也さん
  • 「独学で資格勉強をしようとしたときに自分にどの参考書が適しているかよくわからなくて困った。」寒川丈さん
  • 「勉強する空間が整っていないことを解決してほしい。」園田凜さん

五所川原商業高等学校

  • 「海の近くにゴミ箱を設置、ビニールやアルミの物を紙で作ることで海に出るゴミを減らしてほしい。」塚本絢太さん
  • 「災害で孤立した地域で宅配便を効率良く好きな時に受け取りが出来るようにしてほしい。」兵藤実柚さん
  • 「親戚が病気で倒れた時にコロナ禍の中搬送先が見つからなくて大変だったので、このような状況を解消してほしい。」平澤夢叶さん

北海道札幌東商業高等学校

  • 「スプレーとスポンジがセットになっているお風呂掃除がしやすい道具を開発してほしい。」中村紗弥さん
  • 「車の音が小さくて人身事故が起きないように運転者がより注意して運転しなければならないので、気づきやすくする設計がほしい。」仲村渠叶夢さん

熊本中央高等学校

  • 「高校生のスポーツ指導やスランプになった時の対処法を教えてほしい。」笠部夢晟さん

富山県立滑川高等学校

  • 「コンビニ各店舗の商品在庫が分かるアプリのサービスを提供してほしい。」中川美咲さん

クラーク記念国際高等学校福岡中央キャンパス

  • 「駐車場に障害者であることを判別する機械を設置してほしい。」吉川綾夏さん

東京都立第一商業高等学校

  • 「喫茶店に行った時冷たいものを頼むと水滴が机に付いてしまい勉強の邪魔になることを解決してほしい。」清水翼さん

大分国際情報高等学校

  • 「頭痛持ちの人や視覚過敏を持つ人も眩しさを理由に勉強が辛くなってしまわないよう、教科書・ノートの光の反射や色の刺激を抑えた目に優しいものがほしい。」河野彩名さん

関東第一高等学校

  • 「横断歩道で、赤信号を無視して渡る人達が多いので解決してほしい。」大内亜純さん

講評(受賞にあたってのポイント)

今年のサービス創造大賞では、新しいサービスのアイデアそのものではなく、新たなサービスのアイデアにつながるような日常の困りごとに関するエピソードを募集しました。
大賞には電車の待ち時間に関する困りごとを選びました。駅に早く着いたり、乗りたかった電車に間に合わなかったり……という経験は誰しもあります。そして、次の電車を待つ時間というのは予期せず生まれる隙間時間であったりするので、手持ち無沙汰になりがちです。
そうした駅での隙間時間を有効活用したい、もっと快適に過ごしたいという思いは、多くの人が共感できると思います。路線によっては電車の間隔が30分近くあったりもしますし、なおさらそのニーズは多いでしょう。
大賞のエピソードは、具体的に説明されており、困りごとの様子を、審査員全員がありありと想像することができました。ありふれた日常の困りごとを些細なことと思わず、何とかならないのかなと考えてみることこそ、新たなサービス創造のタネになります。
今回の大賞エピソードはまさにサービス創造のタネに相応しい、多くの人が共感できる、良い意味で「ありふれた困りごと」であると高く評価しました。