最新情報 2023年度

重要

生成系AI(人工知能)の利用について、現時点の大学としての対応方針についてお知らせします。

生成系AIとは、インターネットなどから取得した情報を学習し、文章や画像などを生成するツールです。例えば、ChatGPTやBing AI Chatを用いると、蓄積された過去の膨大な文章・論述に基づいて、英語・日本語等の自然言語での問い合わせ・要約・翻訳等が可能となっています。また、蓄積された過去の作品と文章による指示にもとづいて画像を自動生成するStable Diffusionをはじめとする画像生成AIも知られています。この生成系AIを利用したサービスの使用について、社会的にさまざまな意見が存在しますが、本学では、これらのサービスの利用を禁止することはありません。

生成系AIは、まだ発展途上の技術であり、不正確な情報を生成することもあります。著作権や個人情報に関わる問題も議論されています。しかし、これらを意識して、正しい知識や倫理観を持つことで、生成系AIは学修や研究活動に有効に活用できると考えます。従って、学生および教職員がこれらのサービスを積極的に利用し、その適切な活用方法を学ぶことを推奨します。

レポート・論文執筆に生成系AIを用いることは不正行為となるという意見もあります。しかし、生成系AIの出力を情報源と見なした場合、その信憑性を確認し、引用のルールを遵守して利用することは、従来のアカデミックライティングの規範や学術的研究の慣習と変わりません。生成系AIの出力を無批判に受け入れて利用すること、出典の記載なしに利用すること、引用のルールを無視して全文を引用しレポートとすることは、これまでも本学では許可していません。従って、今、再確認し、深めるべきはこのようなアカデミックリテラシーに関する理解と実践です。

本学は、治道家(大局的見地に立ち、時代の変化を捉え、社会の諸課題を解決する、高い倫理観を備えた指導者)の育成を教育理念としています。生成系AIの性質を理解し、自発的に思考する習慣を維持するよう、下記の点に留意し、これらのサービスを適切に利用してください。

  1. レポート執筆や作品制作に利用する場合、その取り扱いについては必ず各授業の担当教員に確認を求めてください。また、授業によっては教員の判断により生成系AIの利用を制限する場合があります。いずれにしても必ず担当教員の指示に従ってください。
  2. 生成系AIに入力した情報がシステムに蓄積され、他の人の回答に影響を与える可能性があると指摘されています。従って、個人情報や機密情報については、絶対に入力しないでください。

千葉商科大学
学長 原科幸彦