11月3日に全国の高校生を対象とした「第10回全国高校生 環境スピーチコンテスト」本選を開催し、受賞者が決定しました。
このコンテストは今後の日本社会を担う高校生が、地球温暖化対策やエネルギー問題などの重要な社会課題について、どのようにしたら持続可能な社会を築いていけるのか、自分自身の考えを発表する場として開催したもので、環境に関心のある高校生を対象に「自然エネルギーと私たちの未来」、「SDGsのために、今、私たちができること」という2つのテーマで原稿を募集しました。
千葉商科大学賞(最優秀賞)
「持続可能な地域の創造! ~コンソーシアム設立への道~」
林聖奈さん(北海道静内農業高等学校/北海道)
作品概要
町の宝である桜の木が雪の重みによる倒木などにより、年間55t廃棄されている事実を目の当たりにしたことで、桜を再利用したスモークチップの企画・開発に挑戦。行政や企業の協力のもと試作を重ね、市販品に劣らない桜スモークチップが完成した。このプロジェクトのように地域・企業・学校が共に1つの目標のために協力し合う「コンソーシアム」というカタチこそが、地域の資源を活用したリジェネラティブ(※)をリーズナブルに行う、「リジェナブルな社会」を実現し、持続可能な地域の創造につながることを発表した。
※ 当初の役割を果たしたものが、別のところで再び役に立つという意味
受賞者コメント
このような素敵なコンテストで最優秀賞をいただくことができ、とてもうれしく思います。この活動では、何度も困難にぶつかりましたが、町役場をはじめとした地域や多くの企業、メンバー、阿部先生のご協力のおかげでここまで進めることができました。今後はスモークチップの普及等を通して、道内だけではなく世界に向けても新ひだか町の桜並木の維持・継承活動を行っていきます。
審査委員長 講評
ふるさとの誇りである桜が廃棄物として扱われているという事実にショックを受け「何とかしなければ」と行政や企業の方々との連携を強めながら、桜の有効活用を模索し、行動して、自ら社会を変えていく姿勢がスピーチで伝わってきました。地元の桜を大切にしていきたいという、ふるさとを思う強い気持ちに大変感銘を受けました。
優秀賞
- 「プレシャスプラスチック~貴重な資源と想いを、次の世代へ繋ぎたい~」北方心遥さん(佐賀県立唐津南高等学校/佐賀県)
- 「桜で貢献するSDGs」山本柚花さん(宮城県農業高等学校/宮城県)
特別賞
- 「ミミズコンポストで行うより良い環境づくり」内田香蓮さん(愛知県立安城農林高等学校/愛知県)
奨励賞
- 「コンポストの啓発活動と通用化で達成する持続可能な社会」近藤愛乃さん(名城大学附属高等学校/愛知県)
- 「マイクロプラスチック・アクセサリー~リデュース大作戦」重冨一歌さん(千葉県立小金高等学校/千葉県)
- 「地中熱で持続可能なスポーツを」三由瑚子さん(田園調布雙葉高等学校/東京都)
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